内容説明
15世紀初め、大友氏第10代親世は、1500石積みの春日丸で瀬戸内海航路を往来し、第15代親繁は宝徳3年の遣明船団のなかの「6号船」を仕立て、中国に派遣。第21代宗麟は、天正元年に東南アジアの国へ船を派遣するなど、大友氏のグローバルな志向をアジアの中に位置づけ読み解く。
目次
豊後府内の起源と歴史
大友家の発祥と発展
大友時代を生きた人々
雪舟と豊後
遺物が語る中世
海から見た大友時代
現代中国のなかの中世日本
明代中国と豊後
大友遣明使の旅
北京での大友遣明使〔ほか〕
著者等紹介
鹿毛敏夫[カゲトシオ]
1963年、大分県生まれ。広島大学文学部史学科卒業、九州大学大学院人文科学府博士後期課程修了。現在、東京大学史料編纂所国内研究員、国立新居浜工業高等専門学校准教授。博士(文学)、修士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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浅香山三郎
8
『大分合同新聞』連載のコラムをまとめたもの。豊後と瀬戸内海交通を通じた交易のひろがり、豊後の硫黄がもたらす東アジア圏との貿易と大友氏など、大友宗麟とフランシスコ・ザビエルを軸に、この時期の日本と世界の繫がりをグローバルに捉へる。リスボンの教会にあるザビエルの生涯を描く油彩画に、西欧人風の大友宗麟が描かれてゐることなど、彼がカトリック世界でも知られた人物であつたことがよく分かる。2023/05/14
zikisuzuki
0
大友宗麟の所縁の地、寧波、アユタヤ、ゴア、リスボンなどを豊富な写真や資料で紹介している。特にフランシスコ・ザビエルについての記述はページを割いており、私は大友宗麟よりもザビエルに詳しくなってしまった。2016/07/04