内容説明
朝鮮外交の現実的かつ、したたかな展開。清国、日本、米、英を相手に開港期の朝鮮はどう立ち回ったか。新設の統理交渉通商事務衙門に往来した外交文書の分析から、従来の「頑迷固陋」イメージとは全く異なる朝鮮外交の実態を描き出す力作。
目次
第1部 開港期朝鮮の外交主体・統理交渉通商事務衙門(統理交渉通商事務衙門成立前史;統理交渉通商事務衙門の構成員;統理交渉通商事務衙門の活動実態―地方官庁との関係から)
第2部 朝清宗属関係をめぐる朝鮮外交の展開(朝清商民水陸貿易章程と関連諸章程の成立;朝清陸路貿易の改編と中江貿易章程;対清懸案事項の処理過程にみる諸章程の運用実態)
第3部 条約をめぐる朝鮮外交の展開(関税「自主」をめぐる朝鮮外交の展開―「日朝通商章程」を中心に;最恵国待遇条項をめぐる朝鮮外交の展開―朝米修好通商条約を中心に;最恵国待遇の運用をめぐる朝鮮外交の展開―朝英修好通商条約均霑問題)
著者等紹介
酒井裕美[サカイヒロミ]
1976年、神奈川県横浜市生まれ。1999年、上智大学文学部史学科卒業。2001年、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。2003年、ソウル大学校大学院人文大学国史学科留学。2009年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)学位取得。2005年、全南大学校国際学部日本学科客員教授、2007年、東義大学校人文大学日語日文学科講義専担教授、2009年、一橋大学大学院社会学研究科特任研究員(ジュニアフェロー)を経て、2010年より、大阪大学言語文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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