内容説明
『クリスマスとよばれた男の子』マット・ヘイグの新作!自分らしくいることがいちばん!
著者等紹介
ヘイグ,マット[ヘイグ,マット] [Haig,Matt]
イギリスの作家。児童書作品で、ブルー・ピーター・ブック賞、ネスレ子どもの本賞金賞を受賞
モルド,クリス[モルド,クリス] [Mould,Chris]
イギリスの作家、イラストレーター。文と絵の両方を手がけた作品を多数発表するほか、多くの子どもの本のイラストも担当し、ノッティンガム・チルドレンズ・ブック賞を受賞
杉本詠美[スギモトエミ]
広島県出身。広島大学文学部卒。おもな訳書に『テンプル・グランディン 自閉症と生きる』(汐文社、第63回産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かもめ通信
14
真実しか口にすることができないだけでなく、いかなる場面でも問われれば、真実を口にせずにはいられないが為に、周囲とうまくやっていくことができなかった真実の妖精。前作でようやく心を通わせることができる友だちアーダと巡り会えたのに、いつも妖精と一緒のアーダは、転校先の学校で友だちができないばかりかいじめられて…。相変わらず真実の妖精はとってもいい子(?)で、友情出演(?)のファーザー・クリスマスはなかなか美味しい役どころ。でも本当に自分らしくあるって、簡単なことのようでとっても難しいよね。2021/11/21
昼夜
13
真実は人の心の弱い柔らかいところにぐっと踏み込んでくる。それが無遠慮にザラザラと逆撫でしてくると感じるかブランケットのように温かく包み込んでくれるかはその人との関係性次第。真実しか言えないことは本当に呪いなのかな、嘘とかおべっかを言わないと仲良くなるのが難しかったり嫌厭される方がなんか呪いな気がする。2022/10/15
shoko.m
2
父親とふたりぐらしのアーダは、つらいことが重なり、引っ越して前のように笑えなくなった。でもいつもそばには真実の妖精がいてくれた。アーダは、本当のことしかいわない真実の妖精をしんじ、いつも一緒にいた。ところが、ふたりの仲は、アーダが新しい学校に行くようになって様子がかわりはじめた……。周りになじむために友だちを裏切ってしまうアーダも、本当のことしかいえない真実の妖精も、どちらもしんどい。自分に素直になって自分らしくいることはすてきだけどちょっぴり難しい。ありのままの自分でいいと背中を押してくれるお話。2022/04/05