内容説明
2007年公開の王兵『鳳鳴―中国の記憶』を3人の批評家が映像を見ながら徹底討論。和鳳鳴の語りにこめられた中国現代の「叛史」を読みとり、ドキュメンタリー作家・王兵の全仕事を眺望する。監督が幼少期から最新作までを語るインタビュー、カメラマンのメモ、気鋭の研究者の王兵論、批評も考慮した詳細なフィルモグラフィも収録。王兵の映像と歴史に対する洞察を知る決定版!
目次
『鳳鳴―中国の記憶』は王兵監督作品の背骨である―「はじめに」に代えて
第1部 王兵監督が/を語る(王兵監督インタビュー1 『鳳鳴』『無言歌』から『死霊魂』への思いと映画の可能性;王兵監督インタビュー2 歴史の空白を描くことから、いま、激変する中国を撮る)
第2部 『鳳鳴―中国の記憶』を読み解く(映画『鳳鳴―中国の記憶』と中国現代史;解放と受難 ほか)
第3部 作品の核心に向かって(王兵という“試し”―『鉄西区』から『収容病棟』まで;ワン・ビン作品における視線のポリティクス―見る/見られるの非対称性をめぐって ほか)
第4部 創作の軌跡―王兵監督フィルモグラフィ(鉄西区(2003)
鳳鳴―中国の記憶(2007) ほか)
著者等紹介
土屋昌明[ツチヤマサアキ]
1960年神奈川県生まれ。国学院大学大学院博士課程退学。専修大学国際コミュニケーション学部教授。中国古代文化を研究しつつ中国現代史・映像歴史学にも関心を持っている
鈴木一誌[スズキヒトシ]
1950年東京都生まれ。ブックデザイナー。杉浦康平氏のアシスタントを12年間つとめ、1985年に独立。映画や写真の批評も手がけつつ、デザイン批評誌『d/SIGN』を戸田ツトムとともに責任編集(2001‐11年)。神戸芸術工科大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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