親愛なるレニー - レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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親愛なるレニー - レナード・バーンスタインと戦後日本の物語

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  • サイズ 46判/ページ数 448p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865592658
  • NDC分類 762.53
  • Cコード C1073

出版社内容情報

図書館に人知れず眠っていたふたりの日本人からの手紙がいま、語りはじめる。
カズコとクニ、そしてレニー ──
芸術と愛に生きた巨匠バーンスタインの実像にせまる感動のノンフィクション!
……でもレニー、僕はあなたを愛してしまったし、
忘れることはできないのです。
あなたは僕にこう言いましたよね。
「誰かと恋に落ちたくはない、なぜならそれは、
自分の人生を変えてしまうから」(本文より)

ワシントンの図書館で著者が出逢った数百通の手紙。
それは、世界の巨匠レナード・バーンスタインと
知られざるふたりの日本人との心の交歓の記録だった。

カズコ──日本でおそらく最初の、そしてもっとも熱心なファン。
クニ──バーンスタインと激しい恋に落ち、その夢の実現に尽力した人物。

マエストロとふたりの日本人とが紡いだ愛の物語を軸に、
冷戦期アメリカの文化戦略、高度成長期日本に花開く音楽文化が描かれる。
感動の音楽ノンフィクションがここに誕生!

レナード・バーンスタイン(1918-1990)は、
ニューヨーク・フィル、ウィーン・フィルなどのタクトをとった指揮者として、
《ウェスト・サイド・ストーリー》《キャンディード》など不滅の名作の数々を生みだした作曲家として、
米ソ冷戦期に反核や平和運動に精力的にとりくんだ行動する音楽家として、
20世紀を代表する芸術家の筆頭にあげられる巨匠。

スティーヴン・スピルバーグがリメイクし大ヒットした
ミュージカル映画『ウェスト・サイド・ストーリー』(2021)や
Netflixが制作し、スピルバーグ、マーティン・スコセッシらが名を連ねる
伝記映画『マエストロ』(2023年春公開予定)などで、
いまなお世界中から注目を集めている。

著者は『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクール──市民が育む芸術イヴェント』(2010)、
『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?──人種・ジェンダー・文化資本』(2013)、
『私たちが声を上げるとき──アメリカを変えた10の問い』(共著、2022)など、
アメリカ文化史、ジェンダー研究などの分野で活躍する気鋭の研究者、吉原真里。
本書は著者が2019年にOxford University Pressから出版した
Dearest Lenny: Letters from Japan and the Making of the World Maestroを
みずから日本の読者向けに翻訳・再構成したものである。

プロフィール
吉原真里(よしはら・まり)
1968年ニューヨーク生まれ。東京大学教養学部卒、米国ブラウン大学博士号取得。ハワイ大学アメリカ研究学部教授。専門はアメリカ文化史、アメリカ=アジア関係史、ジェンダー研究など。著書に『アメリカの大学院で成功する方法』『ドット・コム・ラヴァーズ──ネットで出会うアメリカの女と男』(以上中公新書)、『性愛英語の基礎知識』(新潮新書)、『ヴァン・クライバーン国際ピアノ・ コンクール──市民が育む芸術イヴェント』『「アジア人」はいかにしてクラシック音楽家になったのか?──人種・ジェンダー・文化資本』(以上アルテスパブリッシング)、共編著に『現代アメリカのキーワード』(中公新書)、共著に『私たちが声を上げるとき──アメリカを変えた10の問い』(共著、集英社新書)、そのほか英文著書多数。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

101
アメリカ議会図書館のバーンスタイン・コレクションで、二人の日本人からの手紙が突出して多いことに気付くことから物語は始まる。天野和子さんと橋本邦彦さん。二人の手紙を通して、バーンスタイン氏の人生の軌跡と日本との関わりを追う読み応えのあるドキュメントである。氏の性的嗜好に関わる内容も含むが、本書は、暴露本的な悪意ではなく、人間愛に溢れた氏の姿を伝えるものとして読みたい。また、戦後の音楽史の記録(「ノヴェンバー・ステップス」初演時の逸話、被爆40周年の広島平和コンサート、亡くなる直前のPMFなど)としても貴重。2023/04/04

こばまり

41
紛れもない労作で、このような熱量の高い調査が私たちを知られざる物語に誘ってくれるのだと有り難く読む一方、最終的に遺族を含む全関係者が了解されているとはいえ、存命中の方のプライバシーを一介の読者が興味本位で暴いてもよいのかと、やや居心地の悪さも。2023/10/02

のびすけ

33
巨匠バーンスタインと日本との絆がこれほど深かったことに驚いた。その橋渡しをした二人の人物にスポットをあてた本書。一人は、彼の一ファンとして熱心に応援し続け、親密な関係を築いた天野和子さん。もう一人は、彼の同性愛のパートナーであり、音楽活動を支えるスタッフとしても尽力した橋本邦彦さん。二人が綴った多くの書簡は、彼への深い愛情と思いやりに溢れている。彼が札幌で開催したPMFは、世界中の若手音楽家が集まる音楽祭として今も続いている。彼が音楽界に残した功績と、彼に深く関わった日本人を知る資料として大変貴重な作品。2023/04/16

ryohjin

19
バーンスタインと親交の深かった二人の日本人の手紙をもとに、戦後のバーンスタインと日本の関係が描かれ、著者の真摯な文章からバーンスタインの姿が鮮やかに浮かび上がってきます。ウエストサイドストーリーの映画や「ピーターと狼」のレコードの語りで親しみ始めたバーンスタインですが、広島でのコンサートやPMFで若い演奏者を指導する姿を読み、あらためて人間としての大きな魅力に心打たれました。その根元は『人を愛することと、音楽を愛すること。それは私にとって同じことなのです。』という言葉に集約されていると感じました。2023/02/25

さとちゃん

12
日本人二人がバーンスタイン氏に宛てた書簡から紡ぎ出されたドキュメンタリー。バーンスタイン氏はすでに鬼籍に入っておられるが、登場する日本人お二人はまだご存命とのこと。この書籍が世に出ることには色々と葛藤がおありだったことが想像できるが、承諾してくださり、一読者としては感謝。バーンスタイン氏が日本とこれほど深く関わっていらしたことがしれて嬉しい。読了後、氏が指揮される「大地の歌」1966年録音盤を聞き返してみて、以前と違った聞こえ方をしたことに驚きました。2023/08/30

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