感想・レビュー
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小鳥遊 和
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著者はアーノンクールの下でバロック・オーボエを演奏した。2011年69歳で没。原著は2007年刊。この本を読むと、楽譜を作曲者が想定した通りに演奏するのは「古典派時代の作品ではほぼ不可能」「バロック時代から前期古典派時代までの特定作品は、文献資料を参照しどうにか可能」「ロマン派時代の作品は20世紀初頭の録音から、ある程度推定可能」ということが分かる。著者が「モダン・スタイル」と呼ぶ現行の楽器と演奏法では、20世紀中盤以降の作品以外のどの時代の音楽を演奏するのにも不十分または誤っているという。(続く)2023/07/30