静山社文庫
機長、究極の決断―「ハドソン川」の奇跡

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784863890916
  • NDC分類 687.7
  • Cコード C0198

出版社内容情報

絶体絶命の危機、機長はどう決断したのか!全員の命を救った「ハドソン川の奇跡」の瞬時にして完璧な状況判断はなぜ可能だったのか。

内容説明

二〇〇九年一月一五日、ニューヨークのラガーディア空港を離陸して上昇中にカナダガンの群れに衝突、両エンジンが破壊されマンハッタン島西側のハドソン川に緊急着水したUSエア1549便の航空事故は、乗員乗客全員が助かったことから「ハドソン川の奇跡」と呼ばれた。エンジン停止から不時着までわずか三分二八秒、機長はこの絶体絶命の危機でどう決断したのか?一人の機長の使命感、人生観、そして完璧な仕事を語る一冊。

目次

ラガーディア空港を離陸(午後三時二四分五四秒~二七分一四秒)
単独飛行
パイロットの日々
エンジン推力喪失(午後三時二七分一五~三〇秒)
家族―パイロットへの基盤
空軍士官学校へ
メイデイ~降下(午後三時二七分三二秒~二八分五秒)
空軍基地勤務での試練
パイロットの宿命と妻、娘たち
航空安全を築いた先人たちの教訓
重力に引き寄せられる機体(午後三時二八分一〇秒~二九分三三秒)
「こちら機長」―軍からエアラインへの転職
パイロットの目覚め
不時着水(午後三時二九分三六秒~三〇分四二秒)
航空機事故対応の岐路
一五五人全員の生還
手紙―事故後に寄せられた人々の声
事故後の余波
新たな飛行進路へ

著者等紹介

サレンバーガー,チェスリー[サレンバーガー,チェスリー][Sullenberger,Chesley]
1951年、テキサス州生まれ。空軍士官学校を経て戦闘機パイロットとなり、内外の米空軍基地で軍務に従事。1980年退役し、エアラインパイロットに。重大事故の調査に携わり、米国定期航空操縦士協会(ALPA)の安全関係各種委員などを歴任。バードストライクでエンジンすべての推力を失いニューヨークのハドソン川に緊急着水したUSエアの機長。総飛行時間二万七〇〇〇時間。産業心理学修士、行政学修士の学位も持つ

十亀洋[ソガメヒロシ]
1947年、愛媛県に生まれる。東京大学工学部航空学科卒業。全日本空輸の整備・運航・安全部門を経て、(財)航空輸送技術研究センター主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

250
【原書】構成力の勝利。物語はサリー機長の初フライト、空軍士官学校での厳しい訓練、13のときに心に誓った生き方、など彼の人となりを外堀から埋めていく。あの決断、そしてあの奇跡は彼でなければできなかったのではと思わせる。途中なんども目頭熱くしながら読了。やっぱりドキュメンタリーはスゴいな。サリー機長、男の中の男だわ。女なら惚れる。2017/03/27

ケイ

131
あの事故の瞬間に入る前に語られる機長の半生も興味深い。子供の頃からパイロットに憧れ、16歳で初飛行を経験した彼は、軍隊にはいたが戦地では戦った経験がない。それなのに、瞬時の判断ができることに感嘆する。機長とクルーの取った行動は賞賛するばかりだが、すぐさま救助に向かった近隣にいたたくさんの船の存在に目頭が熱くなった。表紙の写真は、トム・ハンクスよりも、機長本人のものにして欲しかったな。2018/11/23

99trough99

20
離陸直後にバードストライクで全てのエンジンが止まってしまい、咄嗟の判断で川への着水をわずか208秒の間に判断して実施した機長サレンバーガーによる事故の手記と自伝(あとがきの真似っぽく)。真摯に空の安全と向き合う職業倫理を通じて取り組んできた著者の誠実さがひしひしと感じられる好書。現在、ペーパーバック版しかなく、自分が手に取ることができた文庫は古書でしたが、この名著を絶版にしてしまうのは絶対に避けてほしいもの。2021/05/30

スー

19
97このニュースを覚えていたし映画で気になった事故後の調査でエンジンの一つが辛うじて動力が残っていて飛行場への帰還が可能で飛行機を失ったのは機長のミスと責められるところがもっと知りたくなり読んでみたけどそこの部分は全く記述なしですし事故の部分より自身の半生や他の飛行機の事故の記述が半分くらい占めていたので少しがっかりでした。それでも事故から不時着までのやり取りが書かれた部分は緊張感に満ちていてよく犠牲者無しで乗り切れたと感動しました。プルアップという自動音声の箇所は日航機墜落事故を思い出し胸が苦しくなった2022/11/07

ぴーたろー

14
ハドソン川への不時着と全員生存を成し遂げたの機長本人の話。未曾有の危機への対応力は、一朝一夕で培われるものではなく、日常の仕事や生活で常に考え精進し、多くの人から学び、一歩一歩積み上げてきたものによってなされることがわかる。155人と家族とこれから生まれるその子孫がこれからの為す全て、を救った壮大な感覚が素晴らしい。彼は不幸にもその力を世界的び知らしめることとなったが、世の中には、人知れずそのような努力を続けて、大惨事から未然に多くの人を救っている人が多くいるのだろうと思いをはせる。映画もかなり面白い。2016/09/30

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