内容説明
著者急逝の一か月前に書き上げられた筆跡鑑定・筆跡心理学の集大成!元科捜研の鑑定を破り逆転判決!!「一澤帆布遺言書事件」ほか多数の実例エピソードを満載!!筆跡鑑定にまつわる読み応えある「事件簿」とともに、万が一の際に役立つ実用知識もふんだんに盛り込んだ一冊。
目次
第1章 筆跡心理学と筆跡鑑定の融合(世界における筆跡心理学の歴史;日本における筆跡心理学の夜明け ほか)
第2章 筆跡鑑定の本質と問題点、そして夢(伝統的筆跡鑑定と今日的筆跡鑑定;類似分析の限界を示した「一澤帆布遺言書事件」 ほか)
第3章 「事実は小説よりも奇なり!!」鑑定の現場からの報告(あっとおどろく鑑定結果;鑑定力は多用な経験で磨かれる ほか)
第4章 ある日裁判所からの呼び出し状が届いた(呼び出し状が届いたら;鑑定で大事なことは信頼関係 ほか)
第5章 印影鑑定(印鑑鑑定)について知っておくべきこと(印影鑑定に力を発揮する「スーパーインポーズ」法;杜撰を通り越して詐欺的鑑定もある ほか)
著者等紹介
根本寛[ネモトヒロシ]
1940年~2014年。神奈川県出身。社団法人日本筆跡鑑定人協会・会長。日本筆跡心理学協会・会長。経営コンサルタント。筆跡鑑定人。任天堂DSトレーニングで筆跡心理学を担当。弁護士やマスコミより以下の筆跡鑑定を依頼される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あじ
51
ご存じでしょうか。科捜研には筆跡鑑定を行う為の、データーベースが存在しません。これを読むといかにお粗末な鑑定結果を科捜研が出しているか、知ることが出来ます。科捜研の類似分析では見落とす、深層心理の表れ“筆跡個性”を言い当てる著者に痺れて下さい。左手で書いても、真似て書いても無駄。科捜研は騙せても根本さんには通用しません。死の間際に書かれた遺言状、怪しい診断書、仕組まれた養子縁組み…実例を挙げながら一石投じる発言を繰り返します。鑑定方法の確立を夢見て志し半ば、根本さんは急逝されました。誠に残念な事です。2015/06/15