内容説明
津波に襲われたアチェで、なにが!?インドネシアからの独立を求める人びとの思い。
目次
プロローグ はじめてのアチェ
第1章 豊かなアチェ、貧しいアチェ人―紛争の根底にあるもの
第2章 夫を殺され、女手ひとつで暮らす―DOM時代の人権侵害
第3章 裏切られた改革・民主化への期待―DOM後の人権侵害
第4章 生まれたときも死ぬときも血を流す―女性への性暴力
第5章 すぐそこにチュアッがいる恐怖―人びとを分断する作戦
第6章 ジャファル・シディック―活動家が直面する恐怖
第7章 GAMはオラン・キタ―GAMを選ぶ人びと
第8章 無力感を噛みしめて―軍事戒厳令下のアチェ
第9章 政府も国軍もいらない―戦争でも津波でも人びとは暮らしている
著者等紹介
佐伯奈津子[サエキナツコ]
1973年東京都生まれ。1996年上智大学文学部新聞学科卒業。1998年上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻博士前期課程修了。2001年上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻博士後期課程単位取得退学。上智大学外国語学部非常勤講師。インドネシア民主化支援ネットワーク事務局長。これまで権威主義体制下での言論統制、ナイキ・スポーツシューズ工場の女性労働者、滞日インドネシア人研修生など、おもにインドネシアの人権問題について調査し、日本の対インドネシア政策を変えるため活動してきた。99年以降はアチェに専念
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セパック ボラ
1
インドネシアで私が暮らしていた2002年頃のアチェがここまで酷かったなんて無知も甚だしい。しかしなぜ国軍はこれほどまでに残虐だったのだろう?。2018/07/25
はりねずみ
1
アチェの独立運動で「国軍による人権侵害があった」事は新聞や書籍で知っていた。たった一言「人権侵害があった」で語られる事の裏で、どのように人々が血を流したのか、いかに理不尽に人々は誘拐され、虐待されたのか、暴挙の後の現実にいかに立ち向かわなければならなくなったのか、正直深く想像力を働かせてこなかった。読後はただ恐ろしかった。誰がどこでいつどのように殺されたか、それを知って初めて実感を得た。日本人はこの問題に無関心ではいられない。私達が配慮無く豊かさを追求した結果、国軍の人権侵害に加担してしまったのだから。2013/08/05
K
0
今はずいぶん平和になった(ように見える)アチェの内戦から津波まで。津波で壊滅後に各国の支援により介入が増えたおかげもあり、安定に向かったと言われているが、その間の状況も気になる。2011/07/31
ケリー@根が違う
0
インドネシアのアチェ地方の話。アチェに天然資源があるせいで、それを狙ったインドネシア政府から、様々な酷い仕打ちを受けた人々の話です。迫害、拷問、惨殺・・・。戦争は、資源の奪い合いで起こるんですね。悲しい事です。2010/03/14