反乱する都市―資本のアーバナイゼーションと都市の再創造

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  • サイズ B6判/ページ数 321p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861824203
  • NDC分類 361.78
  • Cコード C0033

内容説明

世界を震撼させている都市反乱は21世紀資本主義をいかに変えるか?パリ・ロンドン暴動、ウォールストリート占拠、ギリシア・スペイン「怒れる者たち」…混迷する資本主義と都市の行方を問う。

目次

第1部 都市への権利―金融危機、都市コモンズ、独占レント(都市への権利―資本のアーバナイゼーションへの対抗運動;金融危機の震源地としての都市;都市コモンズの創出;レントの技法―文化資本とコモンズの攻防)
第2部 反乱する都市―エルアルト、ロンドン、ウォールストリート(反資本主義闘争のために都市を取り返す;二〇一一年ロンドン―野蛮な資本主義がストリートを襲う;ウォールストリート占拠(OWS)―「ウォールストリートの党」が復讐の女神に遭うとき)
付録 都市と反乱の現在―デヴィッド・ハーヴェイ、インタヴュー(来たる都市革命―世界各地の都市反乱は新時代の始まりを告げるか?;「都市への権利」から都市革命へ―『反乱する都市』について)

著者等紹介

ハーヴェイ,デヴィッド[ハーヴェイ,デヴィッド] [Harvey,David]
1935年、イギリス生まれ。ケンブリッジ大学より博士号取得。ジョンズ・ホプキンス大学教授、オックスフォード大学教授を経て、現在、ニューヨーク市立大学教授(Distinguished Professor)。専攻:経済地理学。現在、論文が引用されることが、世界で最も多い地理学者である。2005年刊行の『新自由主義』は高い評価を得るとともに、アカデミズムを超えて話題となり世界的ベストセラーとなった。また同年、韓国で首都機能移転のため新たな都市“世宗”が建設されることになったが、その都市デザイン選定の審査委員会の共同議長を務めている

森田成也[モリタセイヤ]
駒澤大学非常勤講師

大屋定晴[オオヤサダハル]
都留文科大学ほか非常勤講師

中村好孝[ナカムラヨシタカ]
滋賀県立大学人間文化学部助教

新井大輔[アライダイスケ]
名城大学経済学部助教(2013年4月から)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ecriture

11
見えにくい階級闘争の勝者が設計した都市では中産階級化が起こり、貧民層は安上がりに資産を略奪され排除されてしまう。マンハッタンのハイラインなど公共空間によって周辺地域のレントが上昇し、富裕層しか公共空間を享受できない矛盾が生じる。『シティ・オブ・ゴッド』のブラジルのファベーラ、ハーレムなど貧困ビジネスによってジェントリフィケーションと貧民の追い出しが行われるケースが後を絶たない。生産者だけでなく流通に関わる全ての所得層・職業人がオルタナティブな都市・空間設計に携わるための行動が必要。生身の体で場を占めよ。2013/07/13

壱萬弐仟縁

7
「ライフスタイルと文化の変容」(042頁~)。所有的個人主義という新自由主義的倫理が、人格を社会的に形成する際の規範となっている(043頁)と指摘されている。持てる者は楽しい限りの都市生活であろうが、持たざる者は最悪、スラム街などで路上生活を強いられる。著者はマイクロクレジットの弊害を、システムに拘束するという性質もあるのでは、と疑問を呈する(052頁)。一理あるか。第3章都市コモンズの創出(121頁~)は農村の共同性と接続する必要を感じる。コモンズの悲劇はグローバル化した共有地における資源枯渇の危機へ。2013/04/16

SQT

4
都市でビルを建てる計画を立てたりするのは上層階級、実際に建築に携わるのは下層階級とか、都市は階級と綿密に関わっている、工場も減って、今、資本家から「都市への権利」を市民のものへと取り返す主体はスーパーのバイトとかそういう人たちだ、彼らを動員する組織を作らなければならない、という話。「都市への権利」という言葉は空虚なシニフィアンで、それはいかようにも意味を付与されるので、都市を実際に作っている労働者にも権利があるはずのものが、支配者層のためのもののように使われてしまっているみたいな話。2017/02/21

tjZero

3
新自由主義は”プチ貧乏”をたくさん作って、広く薄く、大量に富を集めて富裕層に分配する。庶民は安価な持ち家を買わされ、住宅ローンで搾取される。ローンが払えくなると、家をとり上げられ郊外に追い出される。更地はまた買い戻され、富裕層向けの都市再開発の一部になる。この本は、そうした都市を万人のためのモノにとり戻す必要性を真摯に教えてくれる。2019/12/22

くまもん

2
先日、著者と直接会う機会があった。非常に優れた方でしたこの本では資本の流れと都市建設について書かれている。地理学者である著者の考えが多く反映された本と言える。マルクス主義として有名だが、彼は地理学者だと再認識した。2017/10/23

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