未来の考古学〈1〉ユートピアという名の欲望

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  • サイズ B6判/ページ数 520p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861823312
  • NDC分類 904
  • Cコード C0010

内容説明

閉塞するポストモダンを打開するユートピア的想像力の再検証。トマス・モアから現代のSF小説に至る古今のユートピア、ディストピア論を精緻に比較・検証しつつ、シニカル理性を排して、ユートピア的想像力の現代的役割を提起する。

目次

今日のユートピア
さまざまなユートピア性
ユートピア的エンクレーヴ
モルス―ジャンルの窓
ユートピア的科学対ユートピア的イデオロギー
大分裂
いかにして願望を充足するか
時間の壁
不可知性テーゼ
異星人の身体
ユートピアとその二律背反
総合。アイロニー、中性化、そして真実の契機
恐怖への旅
撹乱としての未来

著者等紹介

ジェイムソン,フレドリック[ジェイムソン,フレドリック][Jameson,Fredric R.]
1934年アメリカ、オハイオ州生まれ。フランス、ドイツに留学後、エーリッヒ・アウエルバッハの指導のもと、イェール大学でジャン=ポール・サルトルに関する博士論文を執筆。現代アメリカを代表するマルクス主義文学・文化批評家。現在、デューク大学ウィリアム・A・レインJr.記念講座教授(比較文学)

秦邦生[シンクニオ]
1976年東京生まれ。英国ヨーク大学英文学科Ph.D.現在、津田塾大学学芸学部英文学科専任講師。専門は英文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うえ

3
「ノージックは、情熱の調和、あるいはリビドー的結合というフーリエの壮大な解決を軽視している。ユートピアについてのそのような政治的ないし文化的な理論すべてにおいてより深刻だが、慣例的なのは、マルクスとマルクス主義以降では不可避となっているべき問題の所在であり、それはつまり、経済的組織の問題である」リビドーとか久しぶりに聞いたがノージックを読まずに書いたのだろうか。80年代の戯言が聞ける本。2017/05/22

ざっきい

1
題名から、マンハイムやリクール、フーコーと繋がるかと思い読んだ本。結果は、上記人名は全く出てこない批評理論の本であった(ノージックは出てきた)。本著者は有名らしいが寡黙にして知らなかった。内容としては、ユートピア文学の批評を通じて、現状(グローバリズム)から逸脱したいという欲望がこの文学ジャンルに効果的に現れ得ると主張している。文章がぐにゃぐにゃしており、なおかつ批評理論自体に「あなたはそう考えているんですね」感があるため結構疲れた。2017/01/07

ponkts

1
原著を頑張って読んだが難しすぎてほとんど理解できないので補助として使うつもりだったこちらを読んだ。『政治的無意識』と直結しているため、通時性と共時性を読み替える前著の思考を頭に入れておくと全体像が分かりやすくなる。強力な書き換え(解釈の読み替え)をジェイムソンは肯定しているわけではないという点に留意するとしても、ポストモダニストを鼻で笑うようなメタコメンタリーに通底するマルクス主義が強力すぎてめちゃくちゃ面白い。超傑作。2013/01/23

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