環境を批評する―英米系環境美学の展開

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環境を批評する―英米系環境美学の展開

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  • サイズ 46判/ページ数 302p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784861106989
  • NDC分類 701.1
  • Cコード C0036

内容説明

環境を美的に見ることはいかにして可能か?なぜ私たちは環境について語り合うのか?1970年代、環境保護思想の高まりとともに始まった英米系環境美学。代表的な環境美学者であるカールソンを始めとする諸学説を批評理論として読み直し、常に我々を取り巻き変化し続ける環境に対する美学的アプローチを考察する。

目次

第1章 環境としての世界とその批評―英米系環境美学とはなにか
第2章 知識による美的鑑賞の変容―カールソンの環境美学
第3章 諸説の再配置―環境批評理論としての評価
第4章 フレームをつくる―鑑賞対象の選択と参与の美学
第5章 観光と居住―統括的活動とフレーミング
第6章 環境批評家とはだれか―美的判断の規範性

著者等紹介

青田麻未[アオタマミ]
1989年、神奈川県生まれ。専門は環境美学・日常美学。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。現在、日本学術振興会特別研究員PD(成城大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takahiroyama3

2
良書。英米系の環境美学レビューを通じて議論を展開する一冊。既存理論より、環境批評では「見た目」より「知識」を重視し、特に科学的知識(中でも、生態学・歴史)を重んじる立場を紹介する。その後、観光と居住という統括的行動をケーススタディとして、観光における知識とズレ、居住における時間経過と親しみが、美的鑑賞をもたらすカギであることを紹介する。最後には、よりよい環境批評家の重要性を、人間ひとりがすべての環境を経験することは出来ないということを前提として展開している。この分野は初学だが、読みやすい一冊です。2021/01/14

みかん

0
研究室時代の先輩の著作。個人的には観光についての箇所が興味深く、旅行自体のみならず計画を練る行為も撮った写真を吟味する行為も美的経験になる、という知見に救われた気持ちになったし、だからこそ他者と旅を共にすることで視点の相違を重ねるのは面白いのかもしれない、と思った。2020/12/31

おちこち

0
環境美学という新しい分野に対して、先行者の議論を参照しながらタイトルにあるとおり「環境を批評する」ということにたいして、独自のモデルを展開する。環境における鑑賞対象の選択及び鑑賞にもとづく美的判断の規範性というそれぞれの問いに分けていることで議論の見通しが良くなっている。2022/08/07

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