内容説明
果たされなかった遺言、自身がモデルのブロンズ裸像!「花ざかりの森」自筆原稿発見、楯の会突入メンバーの想い、川端康成との確執、代作疑惑。
目次
第1章 辛苦―処女作「花ざかりの森」
第2章 相克―「眠れる美女」の迷宮界
第3章 瞋恚―市ヶ谷に果てたもの
第4章 脱自―セバスチャンの裸体像
著者等紹介
西法太郎[ニシホウタロウ]
1956(昭和31)年長野県生まれ。東大法学部卒。総合商社勤務を経て文筆業に入る。「21世紀の日本を考える竹林会」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chuji
3
久喜市立中央図書館の本。2017年12月初版。書き下ろし。三島由紀夫研究本。三島は高校生の頃読んだ【仮面の告白】と文庫版ちくま日本文学全集位しか読んでいない。三島が自決したのはオイラが小六の時で、なんか演説していた映像を覚えている。もう半世紀近く前の出来事です。川端が自死したのは確か高二の時でした。この本での新たな発見は彼の岳父がオイラの大好きな画家の杉山寧だったという事ででした。装丁は三島の彫像なのでしょう。局部が削られている所も見たかった?2018/05/02
しびぞう
2
筆者の心の中にある「三島由紀夫」を完璧なものにしようと書かれたもののよう。私は途中で投げ出した。私の心の中にも理想の「三島由紀夫」がいる。その姿は、生き様は、誰かの思い込みで左右されてよいものではなく、ただ、三島本人の作品を読む度にころころと変わるものなのではないかと思う。三島を知らない人には面白いのかもしれないが、私のように三島を必要以上に崇め神格化している人には読むことを薦めない。2018/02/09