内容説明
韓国から見た関東大震災朝鮮人虐殺。2013年、ソウルで開催された日韓の研究者による国際シンポジウムの記録。歴史教科書・各種新聞報道をはじめ歴史学・歴史教育の多様な視点からこの課題に迫り、今後の真相究明と、日韓の市民の国際的連帯のかたちを考える。近年の韓国での朝鮮人虐殺事件への取り組みを知る格好の史料。
目次
第1部 韓日関係と関東大震災の歴史的意義(日本人民衆は関東大震災時朝鮮人虐殺事件の歴史的意味をどのように受け止め、今日の日本の政治的思想的状況にどのように対処すべきか;日韓関係史からみた関東大震災―一国史を超えて)
第2部 関東大震災についての研究と教育(関東大震災当時の被虐殺朝鮮人と加害者についての一考察;戦後日本の歴史教科書と関東大震災における朝鮮人虐殺事件;日本教科書の関東大震災と虐殺事件記述の内容分析;韓国における歴史教育の中の在日朝鮮人と関東大震災朝鮮人虐殺事件)
第3部 関東大震災と残された課題(関東大震災時の韓人虐殺に関する『独立新聞』の報道と最近の研究動向;関東大震災から90年 我々は、ナショナリズムの分断を乗り越えられるか?;関東大震災朝鮮人虐殺事件を究明する韓国の市民運動)
著者等紹介
姜徳相[カンドクサン]
1932年、韓国慶尚南道咸陽郡生まれ。1955年、早稲田大学第一文学部史学科卒業。1963年、明治大学大学院史学専攻東洋史専修博士課程修了。明治大学講師、一橋大学教授を経て滋賀県立大学名誉教授。現在、在日韓人歴史資料館館長
山田昭次[ヤマダショウジ]
1930年、埼玉県生まれ。1953年立教大学文学部史学科卒業。1962年東京教育大学博士課程日本史専攻修了。現在、立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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