内容説明
コインの魅力と歴史的価値をまるっと解説!刻印の意味がわかれば事件や文化もわかる!!
目次
1 コインマニアックス(ギリシア本土のコイン;小アジアのコイン;エジプトのコイン;シリアのコイン;シチリア島のコイン ほか)
2 コインで辿る古代オリエント(英雄オデュッセウスの物語;英雄ペルセウスの物語;アテナとポセイドン;フィリッポス2世の物語;プトレマイオス1世の物語 ほか)
APPENDIX 古代オリエントをもっと知るために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新田新一
13
古代ギリシアや古代ローマなどのアンティークコインを通して、歴史を語っていく本です。非常に面白かったです。一つ一つのコインが美しくエキゾチックで、工芸品のような魅力があります。ペガサスが刻まれたものもあり、神話の世界を身近に感じることができました。クレオパトラやカエサルが刻まれ物は、貴重な歴史の断片といった趣があります。文章だけでは頭に入りにくい複雑な歴史も、アンティークコインの写真を眺めながら読むと、血の通ったものとして受け止めることができます。遥か昔のことも、現代とつながっていることを実感しました。2024/03/26
組織液
8
アンティークコイン鑑賞の入門書です。本当に入門って感じなので知識ゼロでも楽しめます。アンティークコインについては中公新書の『貨幣が語るローマ帝国史』で興味を持ち、そこから著者をTwitterで知りました。この時代のコインの肖像って結構雑なイメージありますけど、プトレマイオス朝のものはほんと精巧ですね… ビザンツのコインとか子供の落書きって感じなのに(おい) あとリュディアのエレクトロン硬貨があんなに小さかったとは知りませんでした。2021/08/11
ikeikeikea
4
副題にコインで巡る古代オリエント史とあるが注意が必要。何故ならばコイン自体がギリシャ文明の流れから来ているからだ。なのでギリシャ文化の影響にあるオリエント地域のコインを紹介する本となっている。 古代のコインを紹介する本だと摩耗していて何が描かれているかわからないものが多々あるが、本書は状態の良いコインが多くて見てるだけで楽しめる。またコインの写真について拡大と原寸大の両方が掲載されているのも嬉しい。2019/08/10
ganesha
3
前6世紀〜2世紀にギリシアやエジプトなど地中海世界で発行されたコインの紹介と、古代オリエントの物語について。エジプトとギリシアの死生観の違いやローマ建国、キリスト出生時のどたばた、ブルートゥスのキスと語源など、知っているようで知らなかったことを楽しみつつ読了。シラクサ発行のアルテミスのコインが一番気に入った。2020/08/24
陽川文実
1
財布やポケットが無かった時代、アテネではコインを口に入れて持ち運んでいたらしい。衛生的にどうかとかは置いておいて、支払いの時には拭いたのだろうか……2022/05/26