出版社内容情報
16世紀のマルク(モルッカ)諸島を舞台とする歴史綺談。副題の「鮫」とは香料貿易の利権を狙って魔の手を伸ばすオランダ・スペイン・イギリス。「鰹」とはテルナテ、ティドレ、ハルマヘラなどのイスラム土侯国の王たち。「小鰯」とは鮫や鰹の殺し合いの中で右往左往する漁民たちです。悪行非道の総督、武勇に優れた若き親王、船大工、絶世の美女たち。大きな歴史のうねりの中で、この魅力的な登場人物たちが愛に生き、義に死んでいくのです。10年の歳月を費やした名訳。インドネシア文化の底力を感じさせる一冊です。
内容説明
おびただしい血が流れた。世界一美しいこの海に。