内容説明
ベストセラー『食べない人たち』の「不思議なI先生」が遂にベールを脱いだ!教会に生まれ、裁判所で判事を務めるかたわら、ヒマラヤで学校づくりに奔走し、現在は尼僧―「いまを生きる16の知恵」を収載。
目次
第1章 食べない(5ヵ月間の不食体験と現在)(食べないほうが幸せ―だけどときが満ちるのを待つ;体の準備ができたときにやめるきっかけに出合う ほか)
第2章 死なない(死はふるさとに帰るうれしいイベント)(私が死を恐れなくなったわけ;このうえなく安らかなインドの死に方 ほか)
第3章 争わない(武器を持たないことこそ強い)(自分を、子供を、国を守るとは…;暴虐で成り立った国は長続きしない ほか)
付章 いまを生きる16の知恵(生きることは楽しいこと、大きな意味のあることです。;いまを生きる16の知恵 ほか)
著者等紹介
稲葉耶季[イナバヤスエ]
1942年、東京都生まれ。67年、東京大学経済学部経済学科卒業。69年、同大学同学部経営学部を卒業し、東京都庁に就職。77年、司法研修所をへて静岡地方裁判所判事補となり、以後、名古屋、群馬などに勤務。93年、那覇地方裁判所判事。97年、横浜地方裁判所判事。同年、インド北部に「ヒマラヤ稲葉学校」を設立。99年、琉球大学法文学部教授。2006年、那覇簡易裁判所判事。09年、名護簡易裁判所判事。12年、定年退官。13年11月、臨済宗の僧侶となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひろ☆
14
カトリックの家庭に生まれ、仏教に傾倒した不食の元・判事。2016/08/10
T坊主
11
1)私が一人になった時の最終目標が不食です、でも家内より私の方が先に故郷に帰るかも。今は二食に近いですが。2)争わない、私も争うのは好きではありませんが、でも殴られたら、やはり抵抗しちゃいますよね。2016/11/13
ワッツ
5
不食の魅力から、生きる知恵まで。戦争に関しては達観した意見で、ごもっともと思うが、我々にそれを実行出来るだろうか。明治生まれの両親が、大学在学中に恋愛、妊娠、結婚しているのには驚いた。今でも眉を潜められるのに、当時なら余程大変な思いをしたのではないか。しかも、二人とも貞操観念の高いと思われるキリスト教なのだ。そこについては詳しく書かれていないが、兎に角アクティヴファミリーなのだろう。御両親もやりたいように(身勝手という意味でなく)やってこられ、子にも自由にしたおかげで、著者のような傑物が誕生したのだろう。2015/08/04
生活相談屋
5
伝説の元裁判官が書いた不食やそれにまつわる生き方の本。まず僕のなかでこの手の本に対する一種の警戒感があって、それはいわゆるスピリチュアル系の人が異口同音に言う決まり文句の羅列になってるんじゃないかというものである。結果からいうとこの本にも多少その気はあったが、自分のなかに思ったほどの拒絶反応が起きなかったのは語り方がとてもナチュラルというか、若干遠慮がちな感じ(勝手に感じただけかも知れないが。)があったからかな。なんとなくスッと入ってきた。2015/06/05
小豆姫
4
この一冊に、稲葉さんの伝えたい思いのたけが凝縮されている。今生での学びを終えて生ききって逝かれたのだなあっと思うけど、数年後に死去されたことが残念でならない。2021/04/24