内容説明
河童族の生き残りが暮らす散在ガ池。一番小さい浅沼には、「八寸」というこどもの河童が、ひとりぼっちで暮らしていた。人の目から身を隠す修業のため、猫に姿を変えて人間の世界に送りこまれた八寸は、母親を亡くしたばかりの麻という女の子の家で暮らし始める。ユーモアと感動に満ちたファンタジー、待望の文庫化。
著者等紹介
朽木祥[クツキショウ]
1957年、広島市に生まれる。被爆二世。上智大学大学院博士前期課程修了。本作『かはたれ』(福音館書店)で児童文芸新人賞、日本児童文学者協会新人賞ほか受賞。『風の靴』(講談社)で産経児童出版文化賞大賞、『彼岸花はきつねのかんざし』(学研プラス)で日本児童文芸家協会賞、『光のうつしえ』(講談社)で小学館児童出版文化賞ほか受賞、『あひるの手紙』(佼成出版社)で日本児童文学者協会賞など、受賞多数
山内ふじ江[ヤマウチフジエ]
1946年、栃木県に生まれる。東京芸術大学油絵科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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春の本
11
カッパが猫に変身するのが面白い カッパと猫は似ているのか 滝先生と女の子の麻は見えないものが見える人なのか 麻とカッパ 犬のチェスとの触れ合いがいい 麻が見えるものは本当に綺麗なのか 綺麗と先生が言ったから綺麗だと思っているだけではないのか その気持ちは分かる 人がこう言ったからこうと言うものでは無い ファンタジーで少し不思議な話 麻は優しい子だと思った2022/01/11
ぱせり
7
『かはたれ』が福音館文庫になった。この季節にうれしい涼やかな表紙。単行本より詳しくて美しい地図がついているのも魅力的。 物語には「聞こえない音楽」という言葉が出てくるが、この物語は、読むというよりも聞こえない音楽を聴いているようだ。これはきっと目で聴く音楽。そして文字で見る絵。 2021/06/12
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