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内容説明
もう一度キミの隣に行きたい、この気持ちは本当。だから―迷わない。黎色の、限りなく孤独な世界に意識を捕われたまま、クルーエルは言い放つ。「わたしは、ネイトを信じてる」しかし、彼女を捕える空白名詠の真精・アマリリスは、執拗に言葉を重ねる。『あの子は、あなたに相応しくない。それに―何をもって、彼の“信じる”という約束を信じるの?』一方、トレミア・アカデミーでは教師たちが、意識不明のクルーエルを治療のためケルベルク研究所へ移送する決定を下す。その時、ネイトは…!?ただ一緒にいたかった―二人の願いが重なる時、世界に二色の詠が響きわたる。詠う召喚ファンタジー、第5弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
20
今まで積み上げてきたものを丁寧に使ってこの作品らしい結末に持って行ってくれた。おはようのキスで目覚めさせる。ネイトはどこか頼りない部分があるけどしっかり王子様してたなぁ。名詠式では本当に大切なものを手に入れることは出来ない、だけど大切なものを守ることはできる。敗者の王であるミシュダルも含め誰一人死ぬことなく終わったのはすごくこの作品らしいなと思う。第一部のラストに相応しい展開でした。2014/03/13
美海
12
クルーエルの昏睡状態が続きケルベルク研究所へ送られる、ネイト達はお見舞いにそこへ…そこで起きる事件にハラハラしながらもシンデレラ的ストーリーに最後は感動しました。この話を読むと名詠式に憧れます。2015/08/26
つみき
12
おはようございます、が迎えるための言葉だったのが、すごく素敵だなぁと思います。相変わらずエルファンド組が好きですけれど、この二人の物語に進展が見えるのも微笑ましくていいですね。ちっさくなったアーマはこれから一緒にいられるのかな。2012/01/23
MIZUHITO
11
裏切られました、いい意味で。今回も選ばれた存在である主人公とヒロインが、強大な名詠式の力で敵を倒すのだと思っていました。でも違いましたね。大切な人を守れなかった過去ゆえに、絶対で永久的な力を求めたミシュダルに対し、二人が取った行動は勇気あるものでした。この二人は自分達が紡いだ名詠式を、力を力で打ち砕くために使ったりしなかった。それが嬉しい。全然予想してなかった。…彼らは幼く、小さい世界から抜け出せない子供のままだけれど、だからこそ、誰もが持っていたはずの最初のように小さな希望を、まだ失くしてはいない。2013/04/14
仔羊
11
ひとまず峠を越した感じでクルーエルはアマリリスと決着をつけて完全に復活。それにはネイトの必死な思いがあったからで二人の思いには胸を打たれました。ネイトと一緒に詠うシーンはいつもながら感動してしまいます。空白名詠に関しては新たな伏線が出て来て今後どのような展開になるのか読み進めていきます2011/09/21