内容説明
人生をかけて台湾に愛情を注ぎ続けた日本人の手記。
目次
1 日台交流の始まり(半世紀前の台湾;〓経國氏の努力;二つの中国)
2 一九七二年―戦後日本外交の大転換(日華断交秘話;断交余波)
3 断交後の日台交流(東日本大震災でみえた台湾との友情;台湾に感謝)
中国共産党との闘いの最前線に立つ日本と台湾(特別対談 松本〓彦×渡邉哲也)
著者等紹介
松本〓彦[マツモトアヤヒコ]
1939年東京生まれ。中央大学法学部卒業後東京都に勤務。1964年東ベルリン入りを敢行。帰国後東京都を退職し自由民主党本部(青年局、幹事長室)に勤務。アジア青年会議、世界青年会議などに日本代表として出席。1967年日華青年親善協会(会長・小渕恵三)事務局長に就任し、台湾との交流を始める。1972年椎名悦三郎特使秘書をつとめる。1976年自由民主党退職後、運輸大臣秘書官、労働大臣秘書官を経て、海部俊樹総理・自由民主党総裁秘書をつとめる。2005年日台・スポーツ文化推進協会を設立し、理事長に就任。2011年中華民国外交部より日本人初の外交奨章、2016年台湾観光局より観光貢献奨、日本外務省より外務大臣表彰を授与される。杏林大学大学院、岡山理科大学、文化女子大学にて教鞭をとる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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templecity
10
終戦時に唯一の中国政府であった中華民国であるが、戦後賠償を求めなかったり、在留日本人の長期抑留者も無かったが、当時の蒋介石の恩であると著者は言う。中華人民共和国との国交回復により国交断絶をした台湾であるが、戦後混乱期の恩を忘れるべきではないとの関係者の活動により、今でも良好な関係を持っている。2021/04/15
Ohe Hiroyuki
3
本書は、日台の交流を現場で支え続けてきた第一人者によるエッセイである。▼本書を読むと筆者の行動力には驚かされる。当に引退する歳になっても精力的に活動を続け、東日本大震災後の「謝謝台湾計画」の立役者である。▼本書は、筆者の行動録であり、その範囲では非常に有益な本である。蒋経国の発言を読み、李登輝さらには今の台湾に繋がる原点を見たように思う。▼歴史認識というパースペクティブでみれば、筆者の認識以上の意味はなく、このような出来事があったという事実ベースで読むのがよい本である。2021/05/30