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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かめりあうさぎ
23
タイトルと表紙がインパクトありますが、ドイツやヒトラーのことだけでなく、日本の太平洋戦争参戦の経緯も分量的には半分ほどあり、どちらかと言うとサブタイトルの方が内容を表している。主に世界経済的な視点から第二次世界大戦を論じており、何故地球規模で戦争が起きたのかについて、イデオロギーの相違や民族紛争的要素も確かにあったが、同等またはそれ以上に経済が関係していたのだと感じました。思うに、自分を守ろうとするところまではやり方としてはギリ有りだけど、そこからさらに他人を蹴落とそうとするとおかしなことになりますね。2019/10/23
hk
19
今回の読書における最大の収穫は「38年、ドイツがチェコスロバキアのズデーテン地方を併呑した。この時、国連監視団の見守る中で住民投票が行われ、賛成多数で編入される道を住民達は選択。つまり民主的なやり方でズデーテンはドイツの領土になった」という知識。この「型」は足元の世界においても、コソボやクリミアで応用されているよね。…ナチスは民主的な方法で独裁を開始し、民主的な方法で旧領土を回復し、満を持して世界大戦を開始した…「地獄への道は善意で舗装されている」改め「地獄への道は民主政で舗装されている」と云った所だね。2020/01/10
おおたん
11
ヒトラーの話になることで、第二次世界大戦の話になる。歴史の認識や知識は、発信元の都合によって表現が変わるため、いろんな角度の話を知ることは、物事を正確に捉えるために必要だと思わせてくれる一冊。第二次世界大戦の歴史を知りたい方は読んで損はないと思います。◆世界恐慌→貿易縮小→ブロック経済化を招き→戦争のきっかけ◆アメリカ連邦準備銀行は株式市場の加熱を冷まさせるために金利を引き上げ→高い金利を目当てに、さらにアメリカの投資が増える結果→バブル→1929世界恐慌2023/09/22
Kur96
5
史上最悪というべき指導者ドイツのヒトラー。そんな彼がノーベル平和賞の候補になったのか、ずっと気になっていた。詳しく書くとネタバレになるのであるが、それなりの理由があった。ヒトラーとイギリス・チェンバレン首相との外交交渉において第二次世界大戦が回避されていた。しかし、ヒトラーが推薦された直後、ナチス・ドイツはポーランドに侵略を開始し、取り消された。歴史にIFはないが、回避されたままであったら、ヒトラーの指導者位置は代わっていたかもしれない。2021/09/08