内容説明
欧州分裂、米国は弱体化し、中国は帝国化する。世界経済の大波乱までラスト5年!?
目次
はじめに “経済力”をめぐる覇権交代が大戦争を引き起こす
第1章 グローバリズムが奪った「主権」の価値
第2章 日本を外資に売り渡す「安倍デフレ」
第3章 世界を支配する「覇権」の系譜
第4章 軍事力と独裁のロシア型覇権国
第5章 工業力とナショナリズムのアメリカ型覇権国
終章 「灰色の戦争」に席巻される世界
著者等紹介
三橋貴明[ミツハシタカアキ]
経世論研究所・所長。1969年生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業等数社に勤務した後、中小企業診断士として独立。大手インターネット掲示板での、韓国経済に対する詳細な分析が話題を呼び、2007年に『本当はヤバイ!韓国経済』(彩図社)を出版、ベストセラーとなる。以後、立て続けに話題作を生み出し続けている。データに基づいた経済理論が高い評価を得ており、デフレ脱却のための公共投資推進、反増税、反TPPの理論的支柱として注目されている。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hk
19
「単一言語であることがその国における生産性向上の鍵」「ある国家が単一言語であるためには、独立戦争またはそれに類する事象でナショナリズムを高揚させる必要がある」「海洋国家であることも、海洋が障壁になって単一言語を守る大きな要因」「物理的支配よりも有利な交易ルールの策定が賢明」「蘭英米という経済覇権国家はあまねくこれらの条件をみたす」「英はナポレオン戦争、米はWW1,2で覇権を奪取した。これは必ずしも大戦当事国間で覇権の移動がある訳ではないという証左」などなど示唆に富む内容だ。これは是非とも読み返したい。2019/08/04
trazom
17
緊縮財政至上主義を鋭く批判する三橋さんの主張が本当に正しいかどうかを判断する能力は私にはないが、しかし、いつもこの著者の洗脳術の術中にハマってしまう。本書は、財政論から日本を分析した前半、米英ロなどの覇権国家を述べた中盤、そして、大いなる危機感を踏まえて中国の覇権主義を論じた後半からなる。一帯一路は大清帝国の冊封体制とか、混血によって時間をかけて異民族そのものを消滅させる「洗国」など、中国の怖ろしさを改めて実感する。とは言え、「アメリカ型覇権国を継ぐ最後のトリデは日本だ!」という最終結論は、いただけない。2019/07/26
トラ
5
歴史における様々な事例から様々な事柄を教えてくれます。アメリカ型とロシア型は大違いで、覇権を取る条件も説得力があると思いました。けれど、著者の言う最後の砦の日本は真逆に突き進んで駄目かもしれませんが……それでもまだ、余地はあると思わせてくれました。2019/06/02
GASHOW
4
そろそろ中国に対する姿勢を決めないといけない。一帯一路で沖縄をチベットのように奪いにきた場合にどうするのか。米中が戦争した場合にどうするのか。5Gのインフラは、ファーウェイの技術と国家戦略で8割となる。世界が中国共産党の支配におちかけている。2020/02/20
Char
2
米中の貿易戦争が始まり、今大きなドグマが変わっている端境期にいることを実感しているものの、今後について変化に順応していくだけというのが、本書を読むまでの生き方だった。本書に書かれている大きな歴史の流れを理解しておくことで、今後起こりうる変化も想定内として対応できるだろう。2020/04/11