内容説明
「通貨のしくみ」は17世紀ヨーロッパの悪徳商人によってつくられた!貧困、格差、紛争、環境破壊…人類に災いをもたらす資本主義の欠陥とは?自転車操業と化した資本主義の不都合な真実。
目次
第1章 「お金の仕組み」は欠陥だらけ(そもそも「お金の仕組み」は矛盾だらけ;社会のお金の量は「借金の量」で決まる ほか)
第2章 信じられないほどいい加減な「お金の成り立ち」(そもそも、お金はどうやって作られたのか?;なぜお金の起源がコインなのか? ほか)
第3章 現代の紙幣はただの紙切れ(「金匠の悪知恵」と「今の金融システム」の違いとは?;なぜ金本位制が世界標準となったのか? ほか)
第4章 「お金の欠陥」と「日本のデフレ」の関係(企業の堅実な経営が不況を招く;なぜ日本はバブル期まで景気が良かったのか? ほか)
第5章 “国連版仮想通貨”の発行を(新しい通貨制度を;銀行に返さなくていい通貨を ほか)
著者等紹介
大村大次郎[オオムラオオジロウ]
大阪府出身。元国税調査官。国税局で10年間、主に法人税担当調査官として勤務し、退職後、経営コンサルタント、フリーライターとなる。執筆、ラジオ出演、フジテレビ「マルサ!!」の監修など幅広く活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りょうみや
15
著者の本、特に歴史本は何冊も読んでいて、本書もまた面白くわかりやすい。現代のお金の源は借金であって、そのシステムが故に万人にお金は行き渡ることはなく、格差や環境破壊にも繋がっていくことがよく分かる。高校でもこれくらいは必修科目にしてほしい内容。最終章は現代のお金の矛盾を解決するための著者の国連版仮想通貨の提案は夢物語だがよく考えていると思える。2020/10/05
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
12
現代紙幣の起源は17世紀ヨーロッパで発明された「金の預かり証」 「金を預けている客の大半は金を預けっぱなしにしている」ことに気づいた悪徳業者が預かっている金より多く預かり証を発行し余分に発行した預かり証を人々に貸出し利息を取って回収する詐欺行為が始まり。経済発展し紙幣が必要となる度に借金し17世紀から400年分の膨大な借金の利息で身動きが取れなくなっている。預かり証を信頼させるため金と交換、借金による返済、利息を付けていたが、金との交換は既に止めてしまったので次は借金と利息を止める時代が来るのかもしれない2022/04/02
telephone
3
現代通貨システムのあやうさを平易に解説。安定した通貨制度を創設するため、国連版仮装通貨制度を提言。実現は簡単ではないと思うが、地域通貨とか、複数の通貨的なものがあってもよいのかもしれないな。2020/11/14
ダン子
0
図書本。あまり経済に強い方ではないので多くを理解できたかは疑問。私にとっては新しい情報ばかりで興味深く読めた。お金はこんなに身近なのに知らないことの多さを反省。2022/04/16