ヒトは“家畜化”して進化した―私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか

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ヒトは“家畜化”して進化した―私たちはなぜ寛容で残酷な生き物になったのか

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784826902397
  • NDC分類 469
  • Cコード C0045

出版社内容情報

「自己家畜化仮説」が明かす、人間の進化と繁栄、そしてその代償とは?

他の人類はすべて絶滅したのに、なぜヒトは生きのびて繁栄することができたのか?
なぜヒトは他者と協力し、友好的に振る舞うことができるのか?
仲間を助ける優しいヒトが、なぜ残虐な戦争を引き起こすのか?
すべての謎を解くカギは「自己家畜化」にある。

イヌやボノボ、チンパンジーからヒトに至るまで、数々の研究をおこなってきた気鋭の進化人類学者が、自己家畜化仮説を軸に、ヒトの進化と本性の深奥に斬り込む刺激的な論考。

◆著名科学者による賞賛の辞◆
圧倒的な説得力で、ヒトの心の進化を解明している。
――リチャード・ランガム(ハーバード大学生物人類学教授)

ほとんどの著者が試みすらしなかったことを、本書はやってのけた。誰もがこの本を読むべきだ。
――マイケル・トマセロ(デューク大学心理学・神経学教授)

人間はなぜ見知らぬ他人を助けようとする一方で、忌まわしいほど残虐になるのか。驚くべき物語を通して、人間がそのように進化した理由と方法を教えてくれる。
――ダニエル・E・リーバーマン(ハーバード大学人類進化生物学教授)

内容説明

ヒトは「自己家畜化」によって友好的になり、見知らぬ人とも協力できるよう進化した。相手の心を思いやり、仲間と技術や文化を共有できたおかげでヒトは繁栄し、他の人類が絶滅しても生きのびることができた。しかし、その友好性には負の側面もある。ヒトは自分の集団が他集団に脅かされたと感じると、相手を「非人間化」し、残虐な行為をするようになるのだ。なぜヒトは地球上で最も寛容であると同時に、最も残酷な種になったのか?自己家畜化仮説を軸に、ヒトの進化と本性の深奥に斬り込む。

目次

はじめに 適者生存/最も友好的な人類
第1章 他者の考えについて考える
第2章 友好的であることの力
第3章 人間のいとこ
第4章 家畜化された心
第5章 いつまでも子ども
第6章 人間扱いされない人
第7章 不気味の谷
第8章 最高の自由
第9章 友だちの輪

著者等紹介

ヘア,ブライアン[ヘア,ブライアン] [Hare,Brian]
デューク大学進化人類学教授、同大学の認知神経科学センター教授。同大学にデューク・イヌ認知センターを創設。イヌ、オオカミ、ボノボ、チンパンジー、ヒトを含めた数十種に及ぶ動物の研究で世界各地を訪れ、その研究は米国内外で注目されている。『サイエンス』誌や『ネイチャー』誌などに100本を超える科学論文を発表

ウッズ,ヴァネッサ[ウッズ,ヴァネッサ] [Woods,Vanessa]
デューク大学のデューク・イヌ認知センターのリサーチ・サイエンティスト。受賞歴のあるジャーナリストでもあり、大人向けと子ども向けのノンフィクションの著書多数

藤原多伽夫[フジワラタカオ]
翻訳家、編集者。静岡大学理学部卒業。自然科学、考古学、探検、環境など幅広い分野の翻訳と編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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姉勤

28
「家畜化」とは物騒だが、他の生物(他のヒト族も含む)より優れた調和力と共感力による社会性のことを言う。この能力の獲得により、現行人類は繁栄や近代的文明を築いたが、この共感性は、これを害すると思しき対象に対する、否定や拒絶、殺戮を含む過酷なまでの攻撃と排除行動と表裏一体だという。その裏付けとして、後半を価値の多様性、人種を認めない傾向の行動や集団を例に挙げて、エコーチェンバー(その集団だけで善とされる空気)の危険性と問題点を示しているが、その逆も同じ不幸に至る。人間らしさ故の、争いの種は尽きまじ。2022/09/24

テツ

20
同族同胞に対しては温かく優しく、異なる群れに属する相手には激しい攻撃性を。これは人間に限らず幅広い種類の動物にとっても同じなのだろうけれど(種の保存のために役立つからな)家畜化が進むとそれが顕著になるらしい。社会を創りそこで生きるために自分たちを家畜化してきたホモサピエンスにも同じことが言えるらしい。違う群れの人間を、違うパラダイムに生きる人間を、それらを眺めていて無意識のうちに非人間化してしまう。そして、攻撃し排除する。寛容さと残酷さは表裏一体。忘れないように。ギリギリで踏み留まれるように。2023/05/14

月をみるもの

17
なんか肝心の「家畜化」という言葉の使い方が(Domesticationの訳語としても)おかしいよ。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%B6%E7%95%9C%E5%8C%96 にあるように「家畜化・栽培化の決定的な特徴は人為選択」なのだから、自己家畜化が自然淘汰による(ホモサピの)家畜化であるという説明は矛盾している。家畜=「人がその必要を満たすため進化の過程に影響を与えた種」だとするなら、ホモサピが自らを育種するプロセスこそが自己家畜化であるはずだ。2023/10/11

佐倉

16
この本では個体の強靭さを深める方向ではなく、社会性や協調性によって生存の道を切り開く道を選ぶことを家畜化としている。チンパンジーは人間に近い生物とされるが、彼らはジェスチャーの理解に大きな制限がある。対して犬はハンドサインをかなり正確に理解できる。では狼は…というとやはりチンパンジーとそう変わらない個体がほとんど。野生と家畜の違いはオキシトシンの差違にも現れているという。では愛と協調こそ5万年前のホモサピエンス躍進の鍵である…とすると良いことづくめだが、仲間への愛は他者への憎悪と表裏一体でもある。2023/02/16

冬佳彰

15
動物(人間以外のね)は家畜化によって、その行動のみならず身体的な特徴も変化する。他者との協力的なコミュニケーションが多くなったり、若干の幼児的な特徴が出たり。で、人間自身も「自己家畜化」している、ただしこれは良いことばかりではなく、所属集団への従属感が上がる反面、他集団に属すると考える相手への攻撃性が増すという流れ。ホルモンがどうとか、実験の結果が、といった説明も多く、若干の読みづらさはある。ではでは、他者を「非人間化」してしまう「心の理論」を是正するには?と来る。そこ、知りたいよね。(続く)2023/04/12

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