出版社内容情報
混迷・錯綜する学校教育に臨床心理学と教育学は解決の構図を提示し得るのか?! その理論と実践を検証し、今後の課題を探る。
序にかえて
[第1章]“学校教育問題”の概要
第1節 「学校教育問題」の発生と経過
第2節 臨床心理学と教育学点
第3節 「学校教育問題」に対する臨床心理学的認識の手がかりとして
[第2章] 学校教育領域への臨床心理学の展開 1
第1節 スクールカウンセラーをめぐる臨床心理学の論点
第2節 国分康孝の学校カウセリング論
第3節 村山正治・山本和郎のスクールカウンセラー論
第4節 学校カウンセリング論とスクールカウンセラー論の比較検討
[第3章] 学校教育領域への臨床心理学の展開 2
第1節 近藤邦夫の学校臨床心理学~心理療法の史的展開として~
第2節 臨床心理学の新しいモデル1~成長促進モデルと予防モデルの検討~
第3節 臨床心理の新しいモデル2~「コミュニティ・モデル」の検討~
第4節 学校臨床心理学を検討する
[第4章] 教育学の「学校教育問題」の把握と論点
第1節 教育学者たちの視点と模索
第2節 能力主義と競争社会の教育学・堀尾輝久を読む
第3節 学校教育と社会の原理論・藤田英典を読む
第4節 2人の教育学者の学校再生論をめぐって
[第5章] 臨床心理学と教育学
学校教育の問題は、その「専門性」から考えれば、教育学(教育思想や教育社会学などを含む広い意味で、教育学という言葉を使っている)の対象となるべきものである。スクールカウンセラーの配置という政策レベルの動きに戸惑いを感じる筆者が、「学校教育問題」をめぐる臨床心理学と教育学の理論状況を対象として、批判的に検討、考察する。
内容説明
混迷・錯綜する学校教育に臨床心理学と教育学は解決の構図を提示しうるのか?!その理論と実践を検証し、今後の課題を探る。
目次
「学校教育問題」の概要(「学校教育問題」の発生と経過;臨床心理学と教育学 ほか)
学校教育領域への臨床心理学の展開(実践論としての学校カウンセリング論とスクールカウンセラー論の比較検討;学的理論としての学校臨床心理学をめぐって)
教育学の「学校教育問題」の把握と論点(教育学者たちの視点と模索;能力主義と競争社会の教育学・堀尾輝久を読む ほか)
臨床心理学と教育学の本質的課題(臨床心理学の学校教育領域への展開を検証する;教育学の学校改革論の総括 ほか)
著者等紹介
三輪寿二[ミワシュウジ]
1961年生れ。1986年一橋大学経済学部卒業。1991年千葉大学大学院教育学研究科修士課程修了。1991年より東京足立病院心理福祉課勤務
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