混ぜる教育―80カ国の学生が学ぶ立命館アジア太平洋大学APUの秘密

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混ぜる教育―80カ国の学生が学ぶ立命館アジア太平洋大学APUの秘密

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  • サイズ B6判/ページ数 391p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822236502
  • NDC分類 377.28
  • Cコード C0034

出版社内容情報

80ヵ国から留学生が集まる「半分外国」の九州別府の大学は、「混ぜる」ことで、ニッポン最大の課題を解決した!九州・別府の温泉街に誕生した、外国人が半分を占めるスーパーグローバル大学が、日本の未来のお手本になる。

全学生6000人の半分が80カ国から集まった外国人。教員も半分が外国人。授業は、日本語と英語の2本立て。卒業する頃には、日本人学生も外国人学生も、日本語+英語+αのバイリンガルとなり、日本で世界で活躍する。

そんな夢みたいな大学が九州大分県別府市の温泉街のハズレの山の上にあります。その名は立命館アジア太平洋大学。通称APU。2000年の開学以来、日本の大学のグローバル化の先陣を切って、文字通り国際的な教育環境のもと、グローバルな人材を次々と生み出してきました。

APUの成功の秘密。それは「混ぜる」ことにありました。
日本人学生と外国人学生を混ぜて、一緒に学ぶ、一緒に暮らす。
学生と教員とを混ぜて、参加型の授業を行う。
教員と職員とを混ぜて、大学を企業以上にダイナミックな改革組織にする。
さまざまな学問を混ぜて、新しい研究領域を開拓する。
大学と地元とを混ぜて、世界からお客さんが集まる地方創生のお手本に。
大学と企業とを混ぜて、優秀な海外の学生を集めるための奨学金を用意し、さらには産学連携を行う。

「象牙の塔」としばしば評される大学は、これまで社会や市場と混ざろうとしませんでした。また日本の大学の場合、世界と混ざるスピードも遅れていました。では、なぜAPUだけが、あらゆる意味で「混ぜる」ことに成功したのか? 本書は1年以上に渡り、関係者100人以上にインタビューを行い、APUの「混ぜる教育」の秘密に迫ります。

時代のキーワード、グローバリゼーションも、ダイバーシティも、「混ぜる」ことです。世界と混ぜる。多様なひとたちと混ぜる。本書は大学案内本ではありません。日本社会や日本企業に欠けている、グローバリゼーションやダイバーシティをどうやったら実現できるのか、APUの成功をケーススタディにして学ぶ「混ぜる教育」の教科書です。

巻末には、早くからAPUの「混ぜる教育」に注目してきた、糸井重里さんの「解説」が! こちらも読み応えたっぷりです。

はじめに

【序 章】 「混ぜる大学」が日本を救う。
 学生と教員の半分が外国人、出身国は80カ国
 この本の読み方

【第1章】 日本人学生と外国人学生を混ぜる。
 Part1 温泉街に国際大学がやってきた
 Part2 立命館が注目した「アジア太平洋学」
 ◆コラム
 世界と地方が「混ざる」大学で、本当のグローバル人材が巣立つ 寺島 実郎

【第2章】 授業を混ぜる。学問を混ぜる。
 Part1 「混ぜる授業」のレシピを大公開
 Part2 学問を混ぜて生まれた2つの学部 アジア太平洋学部/国際経営学部

【第3章】 教員と職員を混ぜるーー「混ぜるマネジメント」
 Part1 「マネジメント」がAPUの革命の柱となった
 Part2 立命館から受け継がれた「教職協働」の精神

【第4章】 大分・別府と世界を混ぜる
 Part1 関さば関あじ・湯布院そしてAPU
 Part2 ハラール対応からサッカー・ワールドカップまで

【第5章】 企業と大学、日本と世界を混ぜる。
 Part1 日本企業がいたからAPUができた
 ◆コラム
 世界中から学生が集まる大学は、国にとって最高の未来投資です
 茂木 友三郎 キッコーマン株式会社 取締役名誉会長
 ◆コラム
 APUの教育環境は、グローバル企業の職場と相似形です
 志村 正之 三井住友銀行 トランザクション・ビジネス本部担当 専務執行役員
 ◆コラム
 公文で学ぶ子どもたちとAPU国際学生の英語キャンプ
 池上 秀徳 公文教育研究会 代表取締役社長

 Part2 APU卒業生が日本企業に「混ざる」
 ◆コラム
 APUで鍛えた「外交力」を宅急便のグローバル化に活かしてほしい
 梅津 克彦 ヤマト運輸株式会社 執行役員 国際戦略室長

 Part3 社会起業家も続々
 ◆コラム
 「混ぜる大学」APUは、「混ぜなきゃいけない」未来の日本の姿です
 是永 駿 立命館アジア太平洋大学 学長


「Only is not lonely」な若者たちが育つ庭 ― 糸井重里

崎谷 実穂[サキヤ ミホ]

柳瀬 博一[ヤナセ ヒロイチ]

糸井 重里[イトイ シゲサト]

内容説明

九州・別府に誕生した、留学生50%の超グローバル大学が、日本の未来の「お手本」になる。

目次

序章 「混ぜる大学」が日本を救う。
第1章 日本人学生と外国人学生を混ぜる。
第2章 授業を混ぜる。学問を混ぜる。
第3章 教員と職員を混ぜる―「混ぜるマネジメント」
第4章 大分・別府と世界を混ぜる。
第5章 企業と大学、日本と世界を混ぜる。
解説 「Only is not lonely」な若者たちが育つ庭

著者等紹介

崎谷実穂[サキヤミホ]
フリーランスライター。北海道生まれ。お茶の水女子大学卒。人材系企業の制作部で求人広告や企業パンフレットのコピーライティングを経験した後、広告会社に転職。新聞の記事広告の仕事を専属で担当し、100名以上の著名人・タレントなどに取材。独立後はビジネス系の記事、書籍のライティング・編集を中心に活動

柳瀬博一[ヤナセヒロイチ]
日経ビジネスチーフ企画プロデューサー。静岡県生まれ。慶応義塾大学経済学部卒。88年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社後、日経ビジネス編集部、日経ロジスティクス編集部、開発部を経て出版局。2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

19
誰も彼も大学に進学できる時代、専攻と職業は必ずしも繋がらない。では大学へ進学した意味は何だったのかと、何度も自問してきた。今思うのは、大学時代はその環境、得た経験で人格をつくる時期だったということ。目の前に15歳の私がいたら「騙されたと思ってAPUへ行け」と言いたい。国際人になる為、国際的な企業に就職する為ではない。"サラダボウルのように"混ぜることで生じる視点や感覚は、現代の細分化された環境では得られ難いのだ。『「混ぜる」というのは混沌を認めること』。それこそ多様性の自覚、生きていくための強さだ。2019/02/27

isao_key

13
今年非常勤で大学に来たタイ人の女性の先生が、APU出身だと聞いていたら、本書を見つけ注文する。海外の学生が日本の大学や院に入学したいと思っていても、お金以外でいちばん困るのが言葉の壁である。通常はタイで4年間日本語を専攻していても、卒業後すぐに大学での日本語の授業についていくのは無理で、最低半年から1年の日本語学習期間が必要となる。この期間がもったいない。それなら英語で勉強ができて、同時に日本語も学べるようにしたのがAPUである。今まで日本にはこのような大学はなかった。学生目線の大学がやっとできたと思う。2016/10/07

しろくま

4
学生の50%が留学生、出身国50か国以上、教員の50%が外国人、という「3つの50」を実現している立命館アジア太平洋大学APU。別府という地方の温泉街に「スーパーグローバル大学」が!この本はAPUの「混ぜる教育」について書かれています。日本も、このような大学がいずれは当たり前になるときが来るのかな?APUの教員、職員、地域、学生、企業がうまく混ざりあっていい方向へ行っていることが伝わってきます。明るい未来が確かに感じられます。日本語でも英語でも学べる大学。そして最終的に絶妙に混ざっていく!2017/01/02

みさと

3
「学生の50%を海外からの国際学生に、その出身を50カ国・地域以上に、教員の50%を外国人に」という「3つの50」を条件として大分県別府市に開学された超国際大学APU(立命館アジア太平洋大学)。授業は全て英語と日本語の二本立て。世界の様々な国から集った学生たちが混ざることで、面白い化学反応が起きる。日本人学生と外国人学生を混ぜる、授業を混ぜる、教員と職員を混ぜる、大学と地域を混ぜる、大学と企業を混ぜる、世界と日本を混ぜる。APUが実戦する混ぜるマネジメントの成果を追う。日本の進むべき未来の姿がここにある。2023/09/29

Roy

2
立命館アジア太平洋大学(APU)の設立から教育内容に関するコンセプトについてをまとめた書籍。設立当初の先見性や3つの50といった目標設定などこの業界の者から見ると驚異的といっていいことを成し遂げた大学と言える。この本の後もライフネット生命の出口氏を学長に迎えるなど、日本の既存の大学と一線を画する取り組みは注目に値する。国内の大学間競争ではなく世界と渡り合うという観点でこの大学が何をしていくのかこれからも見ていきたい。2019/01/13

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