内容説明
安土桃山期、ヨーロッパが日本から中国、朝鮮にかけて登場し、東アジア地域の国際化、グローバリーゼーションの第一期が始まります。様々な波紋が描かれてゆきます。この西洋は多彩で心をひきつける文化やものをもたらしましたが、同時に侵略的で植民地主義的でした。東アジアはさらに多様になり複雑化することになります。いま、東アジアの共通歴史認識が求められています。本書は日本・朝鮮・中国・ヨーロッパをめぐっていくつかの時のかけ橋を渡し、問題をときほぐそうとするものです。
目次
1章 世界図への日本の登場
2章 堺のなかの西洋
3章 大徳寺にみるキリシタンと異文化
4章 ザヴィエルから織部灯籠そして利休へ
5章 日本海からの西洋植民地主義批判
6章 日本のなかの朝鮮ルネサンス
7章 儒教・漢字共通文化圏
8章 朝鮮半島の地理、自然、美、そしてナショナリズム
9章 中国にとっての日本文化
著者等紹介
海原峻[ウミハラシュン]
1931年生れ。長野大学(元本州大学)助教授、独協大学助教授、大阪市立大学教授、パリ第七大学客員教授歴任。欧州問題研究所所長。主な著書に『日本社会党史』(共著 芳賀書店 1966年)、『フランス人民戦線』(中央公論社 1967年)、『フランス共産党史』(河出書房 1967年)、『レジスタンス』(平凡社 1973年)、『フランス現代史』(平凡社 1973年)、『現代西欧社会主義の研究』(新泉社 1977年)、『フランス社会党小史』(新泉社 1979年)、『ミッテラン政権の選択』(五月社 1982年)、『欧州と日本』(欧州問題研究所 1991年)、『現代用語の基礎知識』(自由国民社 西ヨーロッパの項執筆)、『ヨーロッパがみた日本・アジア・アフリカ――フランス植民地主義というプリズムをとおして』(梨の木舎 1998年)
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