内容説明
ギリシア神話はホメロスやヘシオドスによって書かれた壮大な叙事詩に由来しますが、伝承されていく中でさまざまな人々の解釈や想像によって補われ、成長・変化し続けた。生命力と創造力の豊かさ、話題の豊穣さ、人間味あふれる面白さといった普遍的で多様な魅力をもつのもそのためといえるだろう。本書は異伝異説にあふれるギリシア神話を、おもだった人物を中心に整理してわかりやすく解説した。
目次
ギリシア神話へのいざない
世界の始まりと神々の戦い
プロメテウスと人間の誕生
大神ゼウスと海神ポセイドン、冥界の王ハデス
愛と美の女神アプロディテと夫、愛人たち
若き神々の物語
ペルセウスのゴルゴン退治
ヘラクレスの冒険
アルゴー遠征隊の物語―イアソンとメデイア
テセウスの冒険
オイディプス王の物語―テバイの悲劇
呪われたアトレウス王家
トロイア戦争
オデュッセウスの航海
不思議な愛の物語
著者等紹介
豊田和二［トヨダカズジ］
１９４８年、群馬県に生まれる。早稲田大学第一文学部西洋史学科卒業、同大学院文学研究科史学科（西洋史）博士課程単位取得退学。現在、早稲田大学、国学院大学、お茶の水女子大学非常勤講師。専門は古代ギリシア史。とくに生活技術・技術思想だが、その背景となっている古代ギリシア人の生活に根ざしたギリシア神話から何が読み取れるかという点にも関心を向けている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
32
図書館本。私はギリシャ神話をほとんど知らなかった。だから村上春樹の本などを読んでいてもよくわからない部分があったりした。で、これを借りてみた。初心者向けにわかりやすくまとめられており、非常に見やすく、読みやすく、とっつきやすかった。と思ったのだが、神話の内容がややこしくて神様たちの名前もややこしくて、どうにも頭に入らなかった。同じ箇所を何度か読み返したところが複数あったが、それでも頭に入らなかった。古事記でも読んでいるような気持ちになった。ギリシャ神話は日本神話にどこか似ている。2018/06/03
まみたす
30
【図書館本】ギリシャ神話の入門としてぴったり。家系図やイラスト、絵画もあって分かりやすい。ギリシャ神話に関する書籍は2冊目だからか、頭に入りやすかった。2015/03/08
Vakira
29
ダイジェストで非常に簡単に理解できる。昔空想科学少年は自然科学大好き少年だったので天体を見て星座を探した。その星座の元になる話が主にギリシャ神話だ。 今では昔ワクワクして読んだ星座の物語も忘れていて再理解 懐かしく楽しめる。 神話の神々は太陽系惑星の名にもなっている。例えばゼウスの子マーキュリー（ヘルメス）は水星、大好きなヴィーナス（アプロディーテ）は金星、マーズ（アレス（ゼウスの子））は火星、ジュピター（ゼウス）は木星、サターン（クロノス（ゼウスの父））は土星。 2017/04/09
茉莉花
26
すごく面白かったです！！近親相姦、ホモ、牡牛に恋、自分に恋、狡猾な赤ん坊、残虐な母親、戦の発端となった女が幸せに暮らす等々、スケールが大きくて（もとい、ハチャメチャ過ぎて）すごく楽しみながら読むことが出来ました！ギリシャ神話って内容はぶっ飛んでおりますが、絵画などの芸術作品になると本当に美しくて魅了されます。こういった創造力豊かな作品が書ける昔の人々って凄いなぁと思いました。2015/09/22
おおにし
16
今までギリシア神話などまったく興味がなかったのですが、9月のギリシア旅行後、私にも遅ればせながらギリシア神話ブームがやってきました。ギリシアの神々は数が多く系譜も超複雑で、さすがの図解雑学シリーズをもってしても理解するのは難しいです。それでも本書でギリシア神話の概要を掴むことができたので、しばらくギリシア神話本を渡り歩きたいと思います。2019/10/12
