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内容説明
1999年。身に覚えのない事件の殺人犯だと、ネット上で書き込まれ、デマが広まった。それからずっと誹謗中傷を受け続けた。顔の見えない中傷犯たち、そして警察、検察…すべてと戦った10年間の記録。ネット中傷被害に遭った場合の対策マニュアルも収録。
目次
第1章 突然の誹謗中傷
第2章 謎の本
第3章 ひとすじの光明
第4章 正体判明
第5章 重圧、そして新たなる敵
第6章 スゴロク
特別付録 ネット中傷被害に遭った場合の対処マニュアル
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころりんぱ
49
スマイリーキクチさんが身をもって体験したネット中傷事件。10年間、どんな思いで見えない敵と闘って来たのかと思うと、本当にいたたまれなくなります。そして匿名で発言できるネットの怖さを改めて考えました。小学生から大人まで多くの人がスマホを持つ時代、snsも身近になりました。検索するだけでなく、自分の言葉を書き込むことの責任の重さを、きちんとわからなきゃいけないなと。誰でも誰かを傷つける可能性があるということを意識するべきだし、やっぱり面と向かって言えないような言葉を使うのはいけないと強く思いました。2014/07/03
おかだ
40
色んな事が衝撃的だった。ネット上で誹謗中傷され、顔も見えない匿名の敵と戦う10年間。人はこんなにも簡単にデマに踊らされ、そして流布されたデマから日常を取り戻すのはこんなにも難しい。まだネット犯罪というものの認識が薄い時代に先駆けとなり、根も葉もない中傷と無理解と戦い続け、今もまだ戦っている著者を尊敬する。巻末にネット誹謗中傷との戦い方を事細かく指南してくれている、著者の真摯さ優しさにたまらず涙。2017/09/13
らむり
29
十数年前にボキャ天でプチブレイクしたスマイりーキクチさんが巻き込まれた事件です。清水潔さんの「桶川ストーカー殺人事件」に似ていると思いました。警察がなかなか動いてくれないこと。法が整備されてなかったり、ネットの技術進歩に追いついてないとか壁があること。桶川事件と違って、最悪の事態にはならなかったのは不幸中の幸い。飯島愛さんも同じような被害に遭っていたというのは知りませんでした。2013/01/16
hk
25
「匿名」と「集団」とは、責任を分散させる2大因子(心理学でいう「責任分散効果」や「社会的手抜き」やね)だ。この2つが合流したらばどうなるのか? この社会実験がサイバー空間において現在進行形で行われている。その過程において生じた災厄が本書に克明に記された「事実無根の誹謗中傷」だ。これは古よりあった事柄だが、IT革命によって匿名性の高さと集団の分厚さが飛躍的に増した。その結果「事実無根の誹謗中傷」の質が悪い方向に飛翔してしまったのだ。本書のキーワードは「匿名」と「集団」。検察にもメディアにもそれは当てはまる。2019/05/06
遅筆堂
20
ネット中傷なんて星の数ほどあるが、こうやって読んでみるとやっぱり許せない。おそらく自分も大なり小なり人を傷つけていることもあろうが、それが意見の相違であればしかたがない。でも、そこには責任を持ちたいし、間違いであれば謝る姿勢は意識しなければならない。議論の前提には、相手を思いやることも必要だ。けなした時点で議論は終わり。不毛の世界になってしまう。2011/07/04