内容説明
1500年~1620年頃、声楽曲はどのように演奏されていたのか?修辞学、抑揚と強勢、装飾法、身振りなど多数の歴史的資料を駆使して当時の演奏習慣を明らかにする。
目次
第1章 テクストを準備する
第2章 エロクツィオ(表現法)―洗練された言葉と音楽
第3章 プロヌンチアツィオ(上演法)―表現豊かに歌い、適切に演ずる(歌によって語り伝える技術;装飾の庭;所作)
第4章 情念に満ちた歌を上演する(イングランドにおけるプロソポポエイア(擬人表現)
イタリアにおける情感豊かな歌唱と多声での歌唱)
補遺(優れた楽曲を理解する;シャープとフラットの付加;ドイツにおける実践;16世紀の実践)
著者等紹介
トフト,ロバート[トフト,ロバート] [Toft,Robert Eric]
カナダのウェスタン大学音楽学部教授。主な研究分野は16世紀から19世紀にかけての歌唱に関する演奏実践。1984年にロンドン大学キングズ・カレッジにて、16世紀の臨時記号と装飾法に関してジョスカンのインタビュレーションと楽譜資料をもとに研究した論文でPhD取得。音楽学分野の主要学術誌に論文多数。歴史的情報にもとづく音楽の演奏実践について、世界各国の学会やサマー・スクール、ワークショップに登壇している
〓久桂[タカヒサケイ]
1987年生まれ。立教大学法学部政治学科卒業。青山学院大学大学院文学研究科博士前期課程修了(西洋音楽史専攻)。同課程において音楽学を那須輝彦氏に師事、16~17世紀イングランドの音楽を中心に研究し、修士論文「J.ダウランド訳『オルニトパルクスミクロログス』について」を提出。中世ルネサンス音楽史研究会同人。日本音楽学会、The Lute Society(UK)、The Lute Society of America、日本リュート協会、The Renaissance Society of America各会員。現在、桐朋学園大学附属図書館員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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