出版社内容情報
20世紀を代表する哲学者ハイデッガーによる広く名の知られた建築論を詳細な註と解説を付して刊行する。
内容説明
住まうとは何か。建てることは、いったいどこまで、住まうことに帰属するか。20世紀を代表する哲学者マルティン・ハイデッガーの建築論“Bauen Wohnen Denken”の初の全訳に詳細な解説を付す。
目次
建てる・住まう・考える(マルティン・ハイデッガー)
建築論の対話―マルティン・ハイデッガーの思惟を辿って(中村貴志)(講演の状況―テキストの位置;言葉と思索―「バウエン」という言葉;建築の現象―「住まうこと」の多様性;建築論の領域―バウエンについて「考えること」;制作論の意義―バウエンの時間性 ほか)
テキストの波紋(増田友也の着眼;Otto Friedrich Bollnowの考察;Christian Norberg‐Schulzの探求)
著者等紹介
中村貴志[ナカムラウズシ]
高松市仏生山に生まれ、京都市鹿ヶ谷で育つ。建築家、鳥取環境大学大学院教授、フランス国立マルセイユ=リュミニィ建築大学名誉教授、京都大学工学博士。京都大学工学部建築学科卒業、同大学院修士課程・博士課程修了。ISO14001(日本JAB・英国EARA・米国AINSI‐RAB)の資格による審査・支援実績:(株)板倉設計取締役として約250企業、鳥取県TEAS審査員として約30組織など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Rollin'
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ハイデッガー論文の訳書であるが、決してその解説書ではない。むしろ、ハイデッガーの語らない部分を、実存主義、あるいは空の思想をもとに、一つの建築論へと結実させようとする。その著者の思考の飛翔に、ついて行けないこともあるが・・・それゆえ、刺激的な本でもあるともいえる。2009/05/01
かわいいペンギン
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建築関係の本で幾度も引用・言及されているハイデガーの講演を読むべく手に取った。最初の方は納得しながら読むことができた。しかし、自分がギリシャ神話やヨーロッパの思想にあまり触れてこなかったことが災いして、地・天・神なる存在・死すべき者の四者関係が出てきた時点で一気にダメになった。もっと勉強してから読み直します……。2024/03/31
h
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ハイデガーの住居論のみ2018/06/16