直島誕生―過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録

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直島誕生―過疎化する島で目撃した「現代アートの挑戦」全記録

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  • サイズ 46判/ページ数 400p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784799323212
  • NDC分類 709.182
  • Cコード C0095

内容説明

「僕は地面に杭を打ち込むように、吹けば飛ぶ芸術からどうやっても動かない聖地をつくろうとした。」“現代アートの聖地”はなぜ、どのようにして生まれたのか?仕掛け人が明かす圧巻のドキュメンタリー。草間彌生『南瓜』を生んだ屋外展、古民家まるごと作品化する「家プロジェクト」、そして前代未聞の「地中美術館」。その裏で、アートを信じて闘うひとりの男がいた―

目次

PROLOGUE はじまりの直島
第1章 「直島」まで
第2章 絶望と挑戦の日々
第3章 暗闇のなかを突っ走れ
第4章 現代アートは島を救えるか
第5章 そして「聖地」が誕生した
EPILOGUE まだ見ぬものを求めて

著者等紹介

秋元雄史[アキモトユウジ]
1955年東京生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科卒業後、作家として制作を続けながらアートライターとして活動。新聞の求人広告を偶然目にしたことがきっかけで1991年に福武書店(現ベネッセコーポレーション)に入社、国吉康雄美術館の主任研究員を兼務しながら、のちに「ベネッセアートサイト直島」として知られるアートプロジェクトの主担当となる。2001年、直島のアイコン的作品である草間彌生『南瓜』を生んだ「Out of Bounds」展を企画・運営したほか、アーティストが古民家をまるごと作品化する「家プロジェクト」をコーディネート。開館時の2004年より地中美術館館長/公益財団法人直島福武美術館財団常務理事に就任、ベネッセアートサイト直島・アーティスティックディレクターも兼務する。2006年に財団を退職。翌年、金沢21世紀美術館館長に就任する。現在は東京藝術大学大学美術館長・教授、および練馬区立美術館館長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

40
現代アートの中心地「直島」、ほんの25年前まで銅の精錬所の島だった。直島プロジェクトにはじめからかかわった著者が、1991年から2006年までの軌跡を振り返る。モネ「睡蓮」とジェームズ・タレル、ウオルター・デ・マリアの作品がともに安藤忠雄建築の地中美術館に所蔵される経緯が刺激的。宇宙的な視点で「世界はどのようなところか」という問いを投げかける場。芸術とは生活の一部であるが、同時に哲学でもある。ベネッセ(よく生きる)ハウスに今年初夏に宿泊予約をした。「経験の美術」を知るために地中美術館を訪れるのだ!2019/03/08

molysk

38
瀬戸内海の過疎化する島だった、直島。いまは、錚々たる芸術作品を求めて、世界中から人が訪れる。どうやって現代アートの聖地が誕生したのか?仕掛人が語る記録は、試行錯誤と苦闘に満ちたものだった。遠隔地ゆえの集客の困難さ。営利企業におけるアートの位置づけ。筆者はアーティストらとの関わりを経て、直島の風土や風景、歴史との関係からつくられるアートへと方向を定めていく。そして、作品はキュレーターではなくアーティストの主導で創り上げる。この思想の結実が、「家プロジェクト」「地中美術館」といった珠玉のアートの数々である。2020/04/12

くらむ

7
最近、直島に行ったばかりで読んでみたら最高に面白かった。直島滞在中は、どうやったらここまで島を変貌させたのか不思議で仕方なかったが、これを読んで納得。やはり、尋常ならざる苦労と情熱があったのだ。福武社長への愛憎が滲む文章で、サラリーマンの悲哀もまたよし。地中美術館の設計は、安藤忠雄を外すつもりだったとか赤裸々に書いてあって興味深い。ここに書けないようなこともたくさんあったのだろうと推察する。2018/07/18

みみりん

6
直島に行く前に読みたかったが間に合わなかった。瀬戸内海の小島がどのようにしてモダンアートの中心的な場所になっていったのか、その事業計画の中心になっていた人物が一企業のサラリーマンとしての苦労と芸術家としての信念の中で必死に悩みながら進んでいく内容に引き込まれた。展示作品ができるまでの経緯や作者についても解説されている。前に読んだ山下裕二さんの著者に作品は解説を読む前に見て自分がどう感じるかが大切だとあったが、それからすると訪れてから読むという順序で良かったのかもしらない。2022/05/29

5
原田マハさんの楽園のカンヴァス〜ジヴェルニーの食卓を経由し、山田五郎氏のYoutubeチャンネル乗り換え、一旦この本に辿り着きました。ついに現代アートに手をつける。実は直島は多くの人よりも少し身近な存在で、6年前くらいから存在は気になっていたが、誰が運営しているのかを知ったのはつい最近。この本では、秋元氏がどのようにして福武氏を説得し、ときには折れ、直島を現代アートの島にして行ったか。その過程が具に書かれている。(コメント欄へつづく^ ^)2021/08/21

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