僕は、字が読めない。―読字障害(ディスレクシア)と戦いつづけた南雲明彦の24年

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784797671933
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

僕の目には黒板に書かれた文字がかすんで見える――文字の読み書きが困難な「ディスレクシア」という症状を抱えた青年の苦しみと戦いの日々を描いた、感動のノンフィクション!

内容説明

LDやADHDは「障害」なんかじゃない!3度の転校、数々の自傷行為…家族とともに“ディスレクシア”と向き合った若者の感動の物語。知っていますか?トム・クルーズも、現スウェーデン国王陛下も「文字の読み書き困難」を公表しています。

目次

序章 南雲明彦の告白
第1章 母と息子の「五〇九日」
第2章 「無知と誤解」との日々
第3章 「差別」と家族の肖像
第4章 「告白」と「共生」について
附章 南雲明彦さんから私たちがもらったもの

著者等紹介

小菅宏[コスガヒロシ]
出版社(集英社)勤務で週刊誌・月刊誌の編集者を経て、1990年独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん

48
字が読めない。それがどんだけ苦しいか、自分達には想像出来ない苦しみが有るに違い有りません。最初は、精神的なものと診断され入退院を繰り返しましが、自分のこの心のモヤモヤの正体は何なのかそれがディスレクシアと判明するには、多大な時間を要しました。南雲本人と特に母親の苦悩が綴られています。原因が分かるまでのこの過程は非常に不幸なものでしたが、家族に目を向けると時には挫けそうになりながらも、それでも見守り続ける家族がいた事は幸せだったろうと思います。2016/07/19

ヒロユキ

11
本自体はライターの方が書いているけどこの著書の主人公は南雲明彦氏。読字障害(ディスレクシア)を実名公表して講演活動を行っています。自分と同じ新潟県出身。湯沢町の出身です。だいぶ前だけど南雲氏が地元に講演に来られたときは拝聴しました。当時、発達障害や学習障害などの概念は日本にまだ全然浸透していなくて、自分ができないことの原因や仕組みが自身も周りも分からず、医療からも誤診からの適切ではない治療を受けたりしてさぞかし大変だっただろうと窺える。そこからくる二次障害で大変苦しんだと思います。2024/03/06

ぽけっとももんが

6
前日読んだ、同じくディスレクシアである藤堂高直氏とはまた違う、ディスレクシアそのものよりその二次障害に苦しめられた南雲氏とその母親の記録がメインになっている。なにが南雲氏を苦しめたかといえば、それは自分がなぜ人と違っているのかわからず、そしてそれを誰にも理解してもらえない、ということだ。いまでもおそらくディスレクシアという言葉を知らない人の方が多いだろう。知らず悩んでいる人に、南雲氏の言葉が届けばいい。そして彼を支え続けたお母さんの強さには頭が下がる。2017/01/10

とことこ

6
ディスレクシア。聞きなれない言葉だけど、文字をうまくら認識できない読字障害と言われて、著名な人の中にも数多くいるといいます。その症状の原因がなんなのか、ディスレクシアという言葉にたどり着くまでは大変な苦しみだったといいます。病名がわかることですべてが解決するわけではないでしょうが、今までに雲をつかむような感じで病院に通ったり、自分を傷つけたりしていたのが、原因を突き止めることで少しでも暮らしやすくなったり、同じ病気を持つ人の助けとなっていくことがとてもうれしいです。2016/03/25

ちむ

6
南雲氏がディスレキシアと診断されるまでの葛藤と苦悩が読んでいる側にも辛くてなかなか進まなかった。10年前イギリスで小学校の1クラス30人のうち少なくとも2人はディスレキシアだったが、ハンデを小さく出来るよう授業にPC持込可だったり、試験時間の延長を認められていたりして、社会がもっと寛容だったように思った。言語体系が違うといえ日本でも識字障害があっておかしくないと思っていた。南雲氏の活動で社会の認知度が上がり、研究等が進めばいいなと。2010/07/31

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