感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takizawa
6
身近な社会問題からのアプローチではなく,学説史を丹念に追ってゆくタイプの入門書。玉野和志先生の執筆部分はおすすめ。社会学はマルクスの経済決定論への異議申立て(経済だけで歴史が発展するのではなく,人間の意志も無視できないのではないか)から始まる。デュルケムは個人を超えた社会が実在すると論じ,ジンメルは人々の相互作用から社会が生まれるとする。これらを踏まえヴェーバーは,より具体的な問題設定を示す。…こんなストーリーを提示してくれる本。2010/03/11
ぽん教授(非実在系)
3
マルクスは経済学への批判を人と人との関係=社会の観点から行ったが、これを単純に経済学の方向性へと進めたマルクス経済学ではなく社会の観点を徹底させることでジンメル・ウェーバー・デュルケムは社会学の根幹を打ち立てた。この三人を軸に発展する社会学の歴史、というストーリーで本書は進みルーマンやブルデューやフーコーやハーバーマスといった難解な人物の理論もだいぶわかりやすい。それでいてかなり深い。パーソンズによる社会の規範統合への願いをルーマンのように多元的に、ブルデューのように食い逃げを許さないように求める結論。2015/11/18
バーニング
1
まずは4人を理解すること、というスタートは門外漢の人間にはたいへんありがたかった。2012/04/27
kosukenouchi
0
社会学の入門にはとてもよいと思います。社会学って実際のところどんな学問なの、そんな疑問が少し氷解します。2014/07/07
ktytnd
0
社会学の基本的な流れはマルクス+ヴェーバー、デュルケム、ジンメルにある、ということに論を展開していたのが面白い。