内容説明
ランガージュは、「語る存在」である人間の世界で、ララング、ベティーズをともないながら、社会的な絆としてのディスクールを実現している。その過程で生まれる「知」と「愛」と「享楽」を、性別化の論理、四つのディスクールの図表、さらにボロメオの環をもとに詳細に語った本セミネールは、ラカンの精神分析理論の精髄を集約した珠玉のドキュメントである。本書は、様々な関係資料を駆使して『アンコール』の内容を懇切丁寧に解説する。
目次
第1部 解説(享楽について;ヤコブソンに;書かれたものの機能;愛とシニフィアン;アリストテレスとフロイト;「神」と女性(La fmme)の享楽
ラブレター(愛の文字)
知と真理
バロックについて
紐の輪
迷宮のなかのネズミ)
第2部 総説―用語解説と「まとめ」
著者等紹介
佐々木孝次[ササキタカツグ]
1938年生まれ
林行秀[ハヤシユキヒデ]
1959年生まれ。多摩あおば病院勤務。精神科医
荒谷大輔[アラヤダイスケ]
1974年生まれ。江戸川大学社会学部准教授
小長野航太[コナガノコウタ]
1975年生まれ。専修大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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madofrapunzel
2
★★★★★ 改めて。セミネール「アンコール」の解説となっているが、後期ラカン?の重要な橋渡し、もろもろの概念も噛み砕いてよく説明されていると思う。ちょっとレベルは高いのかな? 後半がわかりませんでした。2013/11/26
madofrapunzel
1
★★★★☆ ある程度のところまで読んだので、読了に。とても分かりやすい記述で、この本の執筆を共同ですすめるに当たりかなり緻密にやったんだろうなということが伺える。非常にラカン後期入門のハイレベル版としても使えると思う。ありがとうございます。2013/11/02
いちもく
0
章によって出来栄えに差がかなりある。佐々木孝次の担当する部分は、さすがに(と言うべきだろう)なかなかわかりやすいが、必ずしもそうではない執筆者もいる2021/11/03