感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
加藤久和
6
今もって不可解な謎を残す戦後の重大事件を総覧することができる。判明している事実のみが過不足なく記されており資料的な価値もある。1957年の米兵が主婦を故意に射殺しながら執行猶予となり悠然と帰国していった「ジラード事件」は過去の不運な出来事と片付けられない。異常な日米関係は現在進行形である。「島根・女子大生殺害事件」は迷宮入りかと思われたが最近になって容疑者死亡という形で終止符が打たれた。大事なことは忘れないということであり、次世代に記録を伝えるために不定期にこのような本が出版される意味は大きいと思う。2017/09/24