医療の外れで―看護師のわたしが考えたマイノリティと差別のこと

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医療の外れで―看護師のわたしが考えたマイノリティと差別のこと

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  • サイズ 46判/ページ数 233p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794972422
  • NDC分類 498.14
  • Cコード C0095

内容説明

生活保護受給者、性風俗産業の従事者、セクシュアルマイノリティ、性暴力被害者などが、医療者からの心無い対応で傷ついたり、それがきっかけで医療を受ける機会を逸している現実がある。医療に携わる人間は、こうした社会や医療から排除されやすい人々と対峙するとき、どのようなケア的態度でのぞむべきなのか。看護師として働き、医療者と患者の間に生まれる齟齬を日々実感してきた著者が紡いだ、両者の分断を乗り越えるための物語。誰一人として医療から外さないために。

目次

1章 浩はどうして死んだのか―セクシュアルマイノリティの患者さん
2章 医療が果歩を無視できない理由―性風俗産業で働く患者さん
3章 殴られた私も、殴った山本さんも痛いのです―暴力を振るう患者さん
4章 千春の愛情は不器用で脆くて儚くて―自分の子どもを愛せない患者さん
5章 「看護師が母を殺した」と信じたい、高野さんの息子―医療不信の患者さん
6章 私は生活保護を受けようと思っていました―生活保護の患者さん
7章 飲みすぎてしまう葉子、食べられない私―依存症の患者さん
8章 性暴力被害を受けて、裁判を起こした―性暴力被害者の患者さん
9章 医療が差別に晒される時―医療現場で働く患者さん
終章 医療から誰も外さないために

著者等紹介

木村映里[キムラエリ]
1992年生まれ。日本赤十字看護大学卒。2015年より看護師として急性期病棟に勤務。2017年に医学書院「看護教育」にて、看護における用語と現実の乖離について、「学生なら誰でも知っている看護コトバのダイバーシティ」というタイトルで1年間巻頭連載を行う。2018年より「note」での発信を開始し、反医療主義、生活保護、タトゥー、性暴力被害といったテーマについて執筆。『医療の外れで』(晶文社)で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

89
パニック障害、摂食障害、うつ病、ナルコレプシー、性暴力被害に加えてCOVID-19による差別。これをひとりで経験し、更に看護師という職業は6割近くが暴力を受けた経験があるという。看護師5年目の著者は当事者への共感と医療者の間を揺れ動く。生活保護や依存症、性風俗感染など貧困や虐待の可能性もある患者への医療者の理解は、現状では十分といえない。医学という学問に社会的弱者への解決法はないが、医療者と患者の傷つく、傷つけられる関係性のやりきれなさを少しでも解消したいという思いがある。これらの病は社会の病でもあるから2021/02/13

さよならキダ・タロー・寺

87
軽い気持ちで読み始めたが、何度も繰り返し読まねばという気持ちにさせる。いろんな過去がある著者と、彼女を取り巻くマイノリティの人びと。読者の目線で読むと、このマイノリティのみんなが、いつか一生会えなくなってしまいそうな脆さや儚さがあり、余計にまたいつか再読せねばと思わされる。私も著者に近い仕事をしているせいか、余計にうなずく事が頻りであった。著者のまっすぐな文章は、差別を憎む優しさと決心のようなものがひしひしと伝わって来て、この気持ちをたくさん分けてほしいと思ってやまない。いつか必ず優しい人間になる。名著。2021/02/21

どんぐり

84
「マイノリティや弱者を差別する属性」にもなりうる医療従事者が、マイノリティや貧困、差別に対してどう向き合うべきか、現役看護師が論じた本。テーマは、セクシュアルマイノリティ、性風俗、院内暴力、子どもを愛せない、医療不信、生活保護、依存症、性暴力、医療従事者の9つ。最後の章では、コロナ禍での医療従事者へのバッシングや医療従事者からの「“頑張っているから”差別しないで」という言説についても考察している。医療従事者が頑張っていることを持ち出すと、「頑張っているのになぜバッシングするんだ」「頑張っていない奴に言われ2021/01/23

おさむ

43
「note」が普及したことで、こんな本が生まれたんですね。先日読んだ岸田奈美さんも面白かったですが、時代の流れを感じます。本著はある看護師が医療現場や日常生活で出会った人々について綴ったもの。性風俗で働く人、セクシャルマイノリティ、依存症患者らとの心の交流は、深く考えさせられます。著者自身、信じられないほどたくさんの病気を抱えて生きてきた事を赤裸々に綴っています。その姿勢が文章を上から目線でなく、患者と同じ目線にさせているのでしょう。 2020/11/27

みねたか@

41
セクシャルマイノリティー、暴力をふるう患者、子どもを愛せない親。差別を受ける人たちに対する医療現場の問題を看護士が語る。編集者の要求は「当事者に共感を持ってもらえて,医療のプロフェッショナルに対しては、啓発的な役割を果たせるリアリティのあるレポート」。これに彼女は、周囲の人との関わりと、これまでの自身の壮絶な体験と向きあう中で応えていく。剥き出しの傷跡は痛々しさを覚えるが、それだけに強く訴えかけるものがある。無自覚な言葉が時に相手を追い詰めてしまうという指摘。しっかり記憶にとどめたい。2021/04/05

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