出版社内容情報
衝撃の告白で話題沸騰、『ざんねんな先生』の著者による新時代の教育書第二弾!
理論に基づく「理想の教育環境」を築くための提案
「環境一つで救える命がある」--この事実を知ったとき、みなさんは何を感じるでしょうか。これまでみなさんは、小学校、中学校、高校などさまざまな「環境」で教育を受けてきたと思います。なかには、進学前に学習塾へ通われたという方もいるでしょう。
さて、ここで「想像してほしいこと」があります。それは「理想の教育環境」についてです。この「理想」をパッと描ける人はどれほどいるでしょうか。一口に「理想の教育環境」と言っても、価値観は人それぞれですから、答えはさまざまなものになるでしょう。
ある人にとっては、それは「好奇心を喚起する教育環境」かもしれません。「学力を重視する教育環境」を思い描く人もいれば、「安全を重視する環境」を挙げる人もいるでしょう。このように、「理想の教育環境」は千差万別なのです。
本書では、そうしたさまざまな「理想の教育環境」とは対極にある「ざんねんな教育環境」について、現場での観察や同業者との交流で得た一次情報、さらに参考文献などをもとにその実態を分析し、そこから真に求められるべき「理想の教育環境」を導き出していきます。
教師が明確な意図と理論に基づいて学びの環境を設定することで、子どもの成長や自立を促す可能性は一気に高まります。そしてそのことが、最終的には近年顕在化している「学力格差」の問題の解決にもつながるはず、というのが本書の主張です。しかも、環境の設定を誤れば、子どもの命にかかわる場合もありえるため、大人の役割は重大です。これは決して大げさな話ではなく、犯罪機械論に基づいた安全教育の試みなども各地で行われているのです。
「環境一つで救える命がある」--この言葉にさまざまな意味を込めました。本書を通してそれらの意味を実感していただけると幸いです。(ありま・しんいちろう)
内容説明
環境一つで救える命がある―この事実を知ったとき、みなさんは何を感じるでしょうか。これまでみなさんは、様々な「環境」で教育を受けてきたと思います。なかには、学習塾へ通われたという人もいたでしょう。ここで「想像してほしいこと」があります。それは「理想の教育環境」についてです。それを描ける人はどれほどいるでしょうか。本書では、現場での観察や同業者との交流で得た一次情報、さらに参考文献などをもとに「ざんねんな教育環境」を分析し、「理想となる教育環境」を紹介していきます。もちろん、「安全面」についても触れています。「学習権を守る」、「身を守る」教育環境、子どもたちのために考えてください!
目次
第1章 ざんねんな家庭教育(ざんねんな「オンライン授業」;ざんねんな「学習塾」 ほか)
第2章 ざんねんな教育時事問題(ざんねんな「SDGs」;ざんねんな「学校改革」 ほか)
第3章 ざんねんな教育史(ざんねんな「詰め込み教育」;ざんねんな「ゆとり教育」 ほか)
第4章 ざんねんな教育文化(ざんねんな「PTAの是非」;ざんねんな「モンスターペアレント」 ほか)
著者等紹介
有馬心一朗[アリマシンイチロウ]
慶應義塾大学大学院博士前期課程等を経て、公立学校英語科教諭。専門は言語学、教育社会学、学習心理学。「授業名人」として著名な有田和正氏から指導を受け、現場での実践が教育書や全国紙(朝日新聞や読売新聞など)に掲載される。学生時代から教育研究団体に所属。大学3年時に風景画などを譲って得た旅費で、同士が勤務する小・中・高校を視察し、日本一周を達成。その後、海外の貧困・紛争地域の学校で教鞭を執った。教育系の免許は幼稚園やレクリエーション・インストラクターなど七つの資格を取得し、各職域を経験。中学校、高校では部活動の指導に従事する。高校時代に関心をもった学習心理学を研究し続けた結果、全国記述模擬試験(代々木ゼミナール)で日本一になり、教え子を最難関校(桜蔭学園や西大和学園、東京大学など)へ合格に導く。現在、地元で授業研究サークルの代表を務める傍ら、教育社会学の研究に勤しむ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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