出版社内容情報
授業法に悩まれている先生方、算数・数学で挫折してコンプレックスになっている方、大の数学好きの方にも楽しみながら理解できる! 本書は、「数学的に考える」とはどういうことなのかをわかりやすく説いた本です(訳者の知るかぎり、この非常に基本的な問いに答えてくれる本はこれまでなかったと思います)。その根底には、「だれでも数学的に考えることができるし、数学的思考は自分と世界を理解する助けになる」という著者たちの信念が脈々と流れています。
全編、豊富な図解やイラストを手がかりに、例題を解きながら考え方を理解していくしくみになっています。なので、数学に苦手意識のある方でも、論理的思考のプロセスをしっかりと把握することができますから、先生方ご自身の思考訓練に役立つだけでなく、教室で自信をもって生徒たちに伝えていただけるはずです。
たとえば、「封筒のストックがなくなってしまいました。自分でつくるとしたら、どうしますか?」などなど、一見すると「えっ、これが数学の問題なの?」と思うような、ワクワクする問いかけがたくさん出てきます。著者たちに導かれて考えるうちに、心はいつのまにか数学ワールドに遊んでいることでしょう。
下訳を読んでくれた先生方からは、「算数・数学の問いへの正解はただひとつであって、問題を解いたら終わりだとか、解けないとダメ、という先入観から解放された」「算数・数学や理系という分野を超えて、生活の中で直面するさまざまな問題の解決に応用できる」など、目からウロコの肯定的な感想をたくさんいただきました。
教室での授業法に悩まれている先生方だけでなく、学校時代に算数・数学で挫折してコンプレックスになっている方、そしてもちろん大の数学好きの方にも、楽しみながら数学的思考の肝を理解し、身につけていただけると確信しています。(よしだ・しんいんちろう)
ジョン・メイソン[ジョン メイソン]
著・文・その他
ケイ・ステイスィー[ケイ ステイスィー]
著・文・その他
吉田新一郎[ヨシダシンイチロウ]
翻訳
内容説明
「数学的に考える」とは、どういうことか。数学大好きという人だけでなく、算数・数学にコンプレックスをもっている人も、楽しみながら理解。
目次
第1章 誰でも数学ははじめられる
第2章 問題を解く三つの段階
第3章 行き詰まったときの対処法
第4章 問題に取り組む―予想する
第5章 問題に取り組む―証明する
第6章 まだ行き詰まったまま?
第7章 内なるモニターを育てる
第8章 自問自答できるようになる
第9章 数学的思考を育む
資料 パワー、テーマ、世界、着目
著者等紹介
メイソン,ジョン[メイソン,ジョン] [Mason,John]
15歳の時から数学を教えていたという。その後は、インタラクティブな数学教育をイギリスのオープン大学で教えていた。2009年に引退し、現在は研究に従事している
バートン,リオン[バートン,リオン] [Burton,Leone]
中等学校で数学を教えはじめるが、その教え方に不満をもち、より柔軟に教えられる小学校に移って教える。その後、大学で教師教育と数学的思考と問題解決能力を身につけられる算数・数学の指導法の開発に従事する。2007年没
ステイスィー,ケイ[ステイスィー,ケイ] [Stacey,Kaye]
メルボルン大学の名誉教授。小学校および中等学校の算数・数学に数学的思考と問題解決を取り入れるべく長年研究開発に携わった。OECDのPISAの数学エキスパート・グループの委員長なども務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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