シリーズ・ワークショップで学ぶ
作家の時間―「書く」ことが好きになる教え方・学び方(実践編) (増補版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 239p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794810984
  • NDC分類 375.86
  • Cコード C0037

出版社内容情報

初版が刊行されたのはちょうど10年前でした。「中学・高校での実践を加える形で増補版を考えたい」という話が出版社からあったので、刊行時にスタートした「作家の時間」の中高チームで実践・研究をしていたメンバーと、英語チームのメンバーに声を掛けて増補版が実現しました(小学校での実践の部分は変更していません)。
 『作家の時間』のあと『読書家の時間』(2014年刊)を著し、四年前にスタートした算数・数学への応用チームの「数学者の時間」と、社会科への応用チームの「市民・歴史家の時間」を実践し、今年の3月には、理科への応用プロジェクトである「科学者の時間」がスタートしています。このチームが最初に行ったことは、本書をブッククラブ形式で読み合うことでした。その結果は、ほとんど「そのまま使える」ということで、4月の新学期から「科学者の時間」もスタートしています(成果については、数年後にご期待ください!)。
 このように汎用性のあるアプローチなのですが、そのポイントは何でしょうか? 増補された二つの章から言えることは、「添削」という不毛の実践に終止符が打てること以外に、生徒に寄り添える度合いが格段にアップすることです。それを可能にするのが「カンファランス」という教え方です(「PLC便り」のブログ、2015年3月1日の記事、もしくは「WW便り」のブログで「カンファランス」で検索してみてください)。
 それ以外にも、?「読者の権利」を参考につくられた「書き手の権利10か条」、?教師も一緒に書くこと、?生徒相互のピア・カンファランス(教え合い)、などを押さえた実践であると言えます。今回の増補版によって、年齢だけでなくジャンルをも広げた形で「作家の時間」が活用されていることがお分かりになると思います。

プロジェクト・ワークショップ[プロジェクトワークショップ]
編集

内容説明

「中高の国語」と「高校の英語」での実践風景を増補。本物の「作家」になれる空間!子どもたちが「もっと書きたい!」と話す画期的な学び方。

目次

1 1時間の流れ(ミニ・レッスン;書く時間とカンファランス;共有の時間)
2 作家の仕事のサイクル(作家の仕事場づくり;題材集めから下書きへ;修正 ほか)
3 ある教室の風景―作家の時間を経験した子どもたちと教師たち(『ライティング・ワークショップ』に出合って;1年間の子どもの成長―作文が大嫌いだった粕谷君;教科書作品の活かし方 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かりん

3
5:《単なるALとしてだけではなく、無謬性を覆すためにも?》昨年読んだクリエイティブ・ラーニング本で紹介されていて興味を持った「作家の時間」の取り組み。昔ながらの作文授業とは異なり、人に見せたり発表したりしながら高めていく過程が面白い。AL・WSという意味で今の時代に合っているということに加え、一発で正解を出すことを求めてやり直しが効きにくい、無謬性の強い日本的な考え方を覆すことにもなるのかな、と。教師ではないので取り入れるという観点で読めていないけれど、無謬性にとらわれがちな自身に響く部分も多い。E2021/04/18

虎哲

1
書くことを教えるのは非常に難しい。技術を教えれば教えるほどに、書かされている感がして書くことにますますの抵抗感を持つようになるだろう。しかし、本書で紹介されているような実践を展開することで書くこと自体が好きになり、書く経験の積み重ねによってスキルの向上を望むこともできると思わされた。私は中高の教員を志望しているため、第13章が印象に残っている。小学校ではないから出来ないではなく、どうすれば中高で実践できるかという創意工夫が見られる。また同章の著者は自身でも書いてみることの大切さを説いていたことも興味深い。2018/09/03

n-shun1

0
ワークショップ型作文指導。小学校での事例に基づく。 看図作文も似たようなアプローチだな。看図の方が認知的な仕組みをベースとしているので理論がある。 教師と児童の協同的なやりとり,児童同士の協同的なやりとり,スキャフォールディング,自他の評価(さまざまなレベル)を通して向上させるプロセス,これらのベースにあるのが自分で書くこと書き上げること。個人の責任を強調していることころがいい。2021/01/05

Fugin

0
WWの実践をするなら、『ライティング・ワークショップ―「書く」ことが好きになる教え方・学び方』とあわせて、ぜひ読んでおきたい本。WWの授業の組み立て方がよくイメージできる。2020/03/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12964333
  • ご注意事項