デンマークの教育を支える「声の文化」―オラリティに根ざした教育理念

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デンマークの教育を支える「声の文化」―オラリティに根ざした教育理念

  • 児玉 珠美【著】
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  • サイズ A5判/ページ数 216p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794810533
  • NDC分類 372.389
  • Cコード C0037

出版社内容情報

デンマークと言えば、何をイメージされるだろうか。アンデルセン、バイキング、レゴ、福祉、水力発電などに加え、近年ではデザインやICT(情報通信技術)の分野で先端を行くことでも知られる。直近では、二〇一六年の国連「世界幸福度調査」で一位となったことで注目されている。本書は、この「世界で最も幸福な国」の教育を支えてきたものは何かについて、歴史的教育理念と教育現場の視察をもとに考察したものである。
 デンマークが現在のような国になった背景には、二〇〇年前のある人物が大きく影響を与えている。牧師であり、哲学者、教育者、そして政治家でもあったN・F・S・グルントヴィだ。グルントヴィはデンマークを愛し、国民の幸福を願い、「生きた言葉による対話と相互作用」という理念を唱えた。その理念が、今日の教育現場にもオラリティ(声の文化)として息づいていると考えられる。オラリティはリテラシー(活字の文化)に対する概念で、想像力や共同性に大きく影響すると言われている。
 本書では、このグルントヴィの理念を基礎としたデンマークの「声の文化」について、できるだけ分かりやすく記述した。そして、それが教育理念としてどのように具現化しているかを、現地の学校における授業の様子や関係者へのインタビューを交えて紹介する。現場の雰囲気を伝える写真もできるだけ多く掲載した。
 国際競争のなかで教育改革を続け、「世界一幸福な国」になったデンマークだが、慢心はない。大人たちは子どもたちの幸福のために何が必要か、常に真剣に問い続けている。その核心には、オラリティ文化における「生きた言葉での対話」があるのだ。読み終えて、「日本でもこういう教育ができるはずだ!」という思いを持っていただければ幸いである。(こだま・たまみ)

児玉珠美[コダマタマミ]
同志社大学文学部卒業後、中学・高校の国語科教員を経て歌手活動。2008年パリ国立高等音楽院研修後、デンマークの教育研究を始める。早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程満期終了退学。現在、名古屋女子大学短期大学部保育学科専任講師。

内容説明

想像と共感の源である「声の文化(オラリティ)」とは。人生と人間の歴史をつなぐ言葉、それが「生きた言葉」である!

目次

序章 デンマークの教育を論じる新たな視点
第1章 グルントヴィの啓蒙思想
第2章 グルントヴィの対話理念
第3章 クリステン・コルの「話す学校」
第4章 デンマークの義務教育におけるフリスコーレの位相
第5章 私立学校―フリスコーレにおけるオラリティの諸相
第6章 エフタースコーレにおけるオラリティ
第7章 フリレイアスコーレ(Frie Laererskole)におけるオラリティ
第8章 公立学校への影響
第9章 オラリティを重視した評価方法
第10章 協議社会を支えるオラリティ―その意義と今後の課題
第11章 日本の教育におけるオラリティ創生の可能性

著者等紹介

児玉珠美[コダマタマミ]
名古屋女子大学短期大学部保育学科専任講師。早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。専門は実践教育学、比較教育学。同志社大学文学部卒業後、中学・高校の教員を経て、声の表現活動を始める。2008年のパリ国立高等音楽院声楽科研修を経て、デンマークの教育研究を始める。2010年より、オラリティの視点から乳幼児への語りかけ方であるマザリーズの実践研究に取り組み、乳児親子を対象としたマザリーズ教室を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。