地域産業の「現場」を行く―誇りと希望と勇気の30話〈第8集〉「地方消滅」を超えて

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地域産業の「現場」を行く―誇りと希望と勇気の30話〈第8集〉「地方消滅」を超えて

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794810120
  • NDC分類 332.9
  • Cコード C3033

出版社内容情報

二〇一四年、「地方消滅」論が登場し、人口減少・高齢化に悩む「地方」ばかりでなく全国に大きな衝撃を与えた。日本の多くの地方では、すでに八〇年代中頃から人口減少と高齢化が目立ち始め、特に二〇〇〇年代に入ってから加速化していた。近年は五年で一〇%前後の人口減少率を示している地域も少なくない。「地方消滅」論は、そのような人口減少の行く末を深く痛感させるものであった。
 いまや、私たちは人口減少・高齢化をむしろ歴史的な流れとして受け止め、それを和らげながら、それでも「豊か」で「安心、安全」を実感できるあり方を模索していくことが求められている。それは、従来型の「経済成長至上主義」とは異なった道なのであろう。
 また、二〇一四年に入ってから円安が急速に進み、一部の輸出型大企業は空前の好業績に沸いているが、縮小する地方ではそれは全く別世界のことのように映っている。中山間地域では、身近な商店街の中で最後に残った食料品店までもが閉鎖され、クルマの運転ができない高齢者は食料調達にも事欠いている。TVに映し出される都会の喧騒と、地方の差し迫った状況が混在している。
 バブル経済崩壊から四半世紀が経ち、この間、アジアおよび中国の躍進、そして国内における急角度な高齢化、地方における人口激減など、日本をめぐる基礎的条件は大きく変わってきたが、地方では雌伏の四半世紀の中で多くの興味深い取り組みが重ねられている。それは大幅に後退を余儀なくされたモノづくり系産業ばかりでなく、戦後高度経済成長期の中で後景に置かれていた農林水産業関連、とりわけ「食」の領域で著しい。また中山間地域においても、ここに来て興味深い新たな動きが生じ始めている。
 今後、人口減少・高齢化はさらに進むであろうが、それでも私たちは「豊かで安心、安全」な地域社会を形成していくための取り組みを重ねていかなくてはならない。その際、地域社会の安定にとりわけ重要なのが、「地域産業」のあり方である。本書では、その新たな「兆し」というべきものを、地域産業の「現場」から報告していく。(せき・みつひろ)

【著者紹介】
1948年生まれ。明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。東日本各地の震災復興・産業再生にアドバイザーとして携わる。本シリーズのほか、『東日本大震災と地域産業復興 ?T~?W』『鹿児島地域産業の未来』『震災復興と地域産業 1~6』(編著)など。

内容説明

「地方創生」と並行して喧伝される「地方消滅」論が、日本の地域に大きな衝撃を与えている。しかし各地の「現場」では、中央の議論をよそに食産業やモノづくりの領域で新たなうねりが生じていた。人口減少のもとでの新たな豊かさを求め、まち・むらの持続的発展に果敢に挑み続ける人びとの勇気に、“地域”の戦略と未来像を学ぶ。第211話~第240話収録。全国の「地域」へのエール!

目次

1 「食」産業の新たな展開(栃木県那須町・チーズのブランド化に向かう―地元の一六人が集まる「那須ナチュラルチーズ研究会」;新潟県魚沼市(旧堀之内町)・地元有志による食品加工企業の展開―缶詰から介護食、非常食に向かう「ホリカフーズ」
富山県礪波市・請負耕作を拡大し加工にも向かう―若い三代目が農商工連携に取り組む「ferme山川」 ほか)
2 中山間地域の新たな取り組み(栃木県益子町・無農薬野菜をレストランに夜間直送―独自の栽培法と販売法に展開「川田農園」;島根県吉賀町(旧六日市町)・山間地で大規模受託経営―後継者も入る家族経営「サジキアグリサービス」
秋田県三種町(旧山本町)・和食の高級食材「じゅんさい」の栽培―水稲とじゅんさいを軸にする複合経営「安藤食品」 ほか)
3 モノづくり中小企業の向かうところ(秋田県能代市・木材スライサーのオンリーワン企業―常にオーダーメードで進化し続ける「庄内鉄工」;滋賀県草津市・繊維機械から高機能フィルム機械に転換―ユーザーを含めた開発拠点を形成「市金工業社」;秋田県美郷町・首都圏から進出し、地元に定着―ガラス研磨から次世代半導体基板研磨へ「斉藤光学製作所」 ほか)

著者等紹介

関満博[セキミツヒロ]
1948年富山県に生まれる。1976年、成城大学大学院経済学研究科博士課程修了。一橋大学大学院商学研究科教授を経て、明星大学経済学部教授。一橋大学名誉教授。博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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