フラナリー・オコナーのジョージア―20世紀最大の短編小説家を育んだ恵みの地

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フラナリー・オコナーのジョージア―20世紀最大の短編小説家を育んだ恵みの地

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794810113
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

『フラナリー・オコナーとの和やかな日々』に続いて、オコナー関連の翻訳をお届けする。原著の裏表紙に書かれたキャッチフレーズの通り、「深い霊性と激しい想像力をもつ作家を取り巻く物質界」=アメリカ合衆国ジョージア州への文学的ガイドブックである。
 ジョージアはオコナーの故郷であり、発病後の「幽閉の地」でもあった。オコナーはニューヨークで作家として活躍し始めたばかりの二五歳で、父の命を奪ったのと同じ全身性エリテマトーデスという難病にかかった。そしてその後の人生を故郷ジョージアで過ごすことを余儀なくされたのである。
 都会での活躍の機会を失い、肉体的・地理的・社会的制約を受けながら田舎に引きこもることになり、作家としての夢は一度は断たれたかに見えた。しかし、オコナーは自らに課せられた幾多の制約を厭うことなく、むしろ神から与えられた「最高の恵み」と考え、その後の創作の原点・機動力としていった。
 またオコナーは、かつて奴隷制度を有し、南北戦争に負けたアメリカ南部が、「堕ちるという経験に加えて、それを解釈する手段も持っていたから、二重に恵まれたというべきである」(上杉明訳『秘義と習俗』春秋社、五八頁)ことに気付く。
 幼少期のオコナーを温かく育んだ故郷ジョージア、都会から帰還し死に至るまでの彼女が作家として過ごしたジョージア、歴史に深い傷跡をもち、彼女にたくさんのイマジネーションを与えたジョージアを、作品鑑賞を絡めながら紹介するものである。
 本書によって、フラナリー・オコナーという一人の女性作家がジョージアのどのような歴史と環境のなかに生まれ育ち、「二〇世紀最大の短編小説家の一人」と呼ばれるまでに成長したのかを知り、作家が大切にしていた「場所の感覚」を感じ取るための一助となることを願う。懇切な注を付すことで、「オコナーの故郷ジョージア」を旅する際のガイドブックとしての用途にも配慮した。(たなか・こうじ)

【著者紹介】
Sarah GORDON フラナリー・オコナー・アンダルシア財団理事、ジョージア・カレッジ州立大学名誉教授(英語英文学)。長年にわたり、世界的に名高い「フラナリー・オコナー・シンポジウム」の座長を務め、研究紀要『フラナリー・オコナー・ブレティン』などの編集に携わる。オコナー研究の第一人者の一人。

内容説明

故郷ジョージアへの旅を通して、創作の原点に迫る。本文に関連した作品鑑賞(コラム)を掲載!『フラナリー・オコナーとの和やかな日々―オーラル・ヒストリー』の続刊。

目次

第1章 サヴァンナ(フラナリー家とオコナー家;フラナリー・オコナーの子ども時代の家;オコナーの共同体 ほか)
第2章 ミレッジヴィル(知事旧公邸;クライン邸;ジョージア・カレッジ&州立大学とピーボディー高校 ほか)
第3章 アンダルシア(農場の歴史小話;母屋;オコナーと土地)
第4章 聖霊修道院
第5章 ジョージア州のカトリック
第6章 オコナー作品におけるカトリック信仰

著者等紹介

田中浩司[タナカコウジ]
1960年生まれ。神奈川県横須賀市出身。防衛大学校教授・明治学院大学非常勤講師・明治学院大学キリスト教研究所協力研究員。日本フラナリー・オコナー協会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

76
米深南部ジョージア州の土地と歴史、家系と宗教を辿り、フラナリー・オコナーという作家が形成されるプロセスを描き出す。写真や地図が多用され、作家の育った環境や見た風景を追体験することができる。郷土の先輩作家ミッチェルが南部の歴史というマクロに目を向けたのに対し、病身で自宅にこもったオコナーは周囲のプアホワイトたちの生態をミクロの眼差しで眺めていた。一般的な伝記を彩る事件やドラマは皆無だが、作品や書簡を引用しつつ暑いジョージアの大地こそ創作の源泉だったことを解明していく。あと10年の歳月があればと思えてしまう。2021/08/01

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