出版社内容情報
中国国歌「義勇軍行進曲」をはじめ数々の歌曲を作曲し、「夭折の天才作曲家」と呼ばれる聶耳(ニエアル)。
彼は日本に亡命中、23歳の若さで湘南の海に消えた。その死は事故による溺死だったのか、それとも…?
戦後「聖人」に祀り上げられた「革命音楽家」の実像を、膨大な資料と現地取材をもとに描く本格評伝。
戦争前夜の時代を駆け抜けるように生きた作曲家の生涯を通じて、日中関係の未来をも展望する。
【著者紹介】
1944年生まれ、神奈川県出身。早稲田大学第一商学部卒業。日本国際貿易促進協会、中京学院大学経営学部教授などを経て、現在東北公益文科大学非常勤講師。単著『神奈川の中の中国』(東方書店)、『最新中国を知るキーワード99』(同学社)、共著『日中交流の四半世紀』(東洋経済新報社)など。
内容説明
革命音楽家、湘南の海に消ゆ。中国国歌「義勇軍行進曲」の作曲者・聶耳(ニエアル)。その知られざる実像、謀殺説が囁かれた日本での客死の真相を、最新研究と現地取材をもとに描く本格評伝!没後80年記念出版。
目次
序章 一九三五年七月一七日、神奈川県鵠沼海岸
第1章 雲南―「革命音楽家」を育んだ日々(生い立ち;音楽への情熱、思想の目覚め ほか)
第2章 激動の上海―音楽の研鑽と初恋の行方(タバコ問屋で働く;聯華歌舞団に入る ほか)
第3章 映画界に入る(左翼映画に携わる日々;レコード会社での仕事 ほか)
第4章 亡命と客死(東京での生活;湘南での休暇 ほか)
第5章 国歌への道(抗日救国合唱運動の高まりの中で;新中国の成立、暫定国歌に ほか)
終章 「義勇軍行進曲」の作曲者と日本
著者等紹介
岡崎雄兒[オカザキユウジ]
1944年、日本植民地下の京城(現ソウル)に生まれる。早稲田大学第一商学部卒業。商社および日本国際貿易促進協会を経て、山形県立産業技術短期大学校、東北公益文科大学、中京学院大学に勤務。現在は東北公益文科大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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