イコンとしてのチェ・ゲバラ―“英雄的ゲリラ”像と“チェボリューション”のゆくえ

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イコンとしてのチェ・ゲバラ―“英雄的ゲリラ”像と“チェボリューション”のゆくえ

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  • サイズ A5判/ページ数 192p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784794809629
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0070

出版社内容情報

ジャン=ポール・サルトルをして「20世紀で最も完璧な人間」と言わしめ、ジョン・レノンに「世界で一番カッコいい男」と称賛された人物。その名はエルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(1928-67)、一般にチェ・ゲバラとして知られる。
 1967年に非業の死を遂げて以来、チェ・ゲバラの《英雄的ゲリラ》としてのイメージは、民衆の願望や希望を反映した神話化のプロセスを歩んできた。そしてそのイメージは、21世紀になっても消費しつくされることなく、理想の未来を目指す運動のイコンとしていまも増幅を続けている。
 本書は、数多あるゲバラ研究に新発見の事実や歴史の新解釈を加え、脱神話化の文脈でその「英雄性」を世に問うというものではない。社会正義や「公正な社会」の実現のため、あるいはささやかな自己実現のためにチェ・ゲバラのイメージを必要とした人々の物語であり、彼の英雄譚をあらわす表徴/イコンの集成ということになる。そこで中心的な役割を果たしたのが、写真家コルダが撮影した「世界で一番有名な肖像写真」である。そのアプロプリエーション(流用)の範囲は、芸術作品から商品にいたるまで実に幅広い。多くの写真家やアーティストたちが、このイコンをイメージの上で超えていく図像の創造を、あるいは、過去のイメージの発掘と再生を競いあってきた。本書ではこういった事例の紹介に相当の紙数を費やしている。
 ゲバラというイコンは、なにゆえいまだに愛され、必要とされているのか。その理由を、現代社会のありように照らしあわせながら、読者とともに探ってみたい。草の根からの社会変革が可能だと信じた20世紀後半の数々の抵抗運動の挫折を経て、より複雑さを増し、真の敵が見えにくくなっている現代において、「チェボリューション」(ゲバラの理想や行動を参照しつつ目指される社会と人間の変革)は果たして可能か、あるいは本当に必要なのか。本書はそれを考えるための一歩である。(かとう・かおる)

【著者紹介】
1949年生まれ。中南米・カリブ圏・米国ラティーノ美術研究者、評論家、神奈川大学教授。各種美術展の企画やテレビ番組制作にも携わる。主著に『ニューメキシコ 第四世界の多元文化』『キューバ☆現代美術の流れ』『骸骨の聖母サンタ・ムエルテ』など。

内容説明

終わりなき闘争のシンボル。「公正な社会」への希望を託され、増殖を続ける“英雄的ゲリラ”のイコン。その無数の流用と神話化のメカニズムに、民衆の「変革」への夢を読みとる。『骸骨の聖母サンタ・ムエルテ』に続く、渾身の“民衆図像学”!

目次

第1章 世界で一番有名な肖像写真(クーブル号爆破事件;運命の撮影からお蔵入りまで ほか)
第2章 終わりの始まり―遺骸のたどった数奇な運命(神話の出立点ラ・イゲラ村の現在;捕縛の地、チュロ渓谷の現在 ほか)
第3章 英雄が愛したもの(乗り物;喘息とスポーツ ほか)
第4章 “英雄的ゲリラ”に託された夢(褐色の肌―非白人系の人権を反映したイメージ;「AAAの民を鼓舞する革命家」のイメージ ほか)
終章 「ゲバラのイコン」とチェボリューションのゆくえ

著者等紹介

加藤薫[カトウカオル]
1949年生まれ。中南米・カリブ圏・米国ラティーノ美術研究者、評論家、神奈川大学教授。国際基督教大学卒業後、ラス・アメリカス大学大学院芸術学部修了。1991年より現職。毎年アメリカ大陸を訪れ、美術の現地調査研究に従事するほか、各種美術展の企画やテレビ番組制作にも携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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kamakura

3
かのTSUTAYA運営の高梁市図書館で急いで読んだ。どうしてゲバラがイコン化したかの周辺が詳しく書かれてあるので面白かった。でも結局ゲバラがイコンになった原因はこれ、ということは結論していなかった。20年前、すでに社会主義や革命が色あせた言葉になっていた時代に、高校社会の授業でゲバラの写真集が提示された折りに、瞬時にして相当数の女子がときめいた顔をしていた事を思い出す。それはゲバラが捕まって処刑される寸前に会った(会わされた)ボリビアの女性が、ゲバラがキリストに見えたと証言している事とも繋がる。2023/07/28

カネコ

2
2014/04/03

スプリント

0
チェ・ゲバラの生涯と彼にまつわるエピソードが豊富な写真と資料をもとに紹介されています。実像とかけ離れた英雄ゲバラ像とリアルなゲバラ像の対比が印象に残りました。2014/04/26

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