終わりなき戦争に抗う―中東・イスラーム世界の平和を考える10章

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終わりなき戦争に抗う―中東・イスラーム世界の平和を考える10章

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  • サイズ B6判/ページ数 292p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794809612
  • NDC分類 319.26
  • Cコード C0036

出版社内容情報

シリア、アフガニスタン、パレスチナ…、〈中東〉の平和は、なぜこんなにも遠いのか? これを考えるヒントとして、私たちはかつて中東・イスラーム研究家の板垣雄三が提起した「歴史の現在」という言葉を知っている。それは、現在を「目まぐるしく過去に転化しつつ未来を実現することによって、過去と未来がそこに統一される場」として捉える歴史認識のことであるが(『歴史の現在と地域学』 岩波書店)、しかしこれによって照射されるべき「可能性のカード」としての未来は、今、希望という言葉からあまりにかけ離れてみえる。パレスチナの占領(一九四七年~)、人道的軍事介入(一九九三年のソマリア以降)、対テロ戦争(二○○一年~)、そして「保護する責任」に基づく武力行使(二○一一年リビア、コートジボアール、二○一三年マリ)を終わらせようとする意思が、世界のパワー・エリートからまったく読み取れないからである。私たちはそのことに無頓着すぎはしないだろうか。
 おそらく、希望のカードは「歴史の現在」を招来せしめた世界史の蹉跌を乗り越えんとする人間の現在的営為によってのみ手にしうるだろう。そして歴史がそのカードを引くためには、時の政権が語るような安保戦略と一体化し、軍事によって担保される「積極的平和主義」ではなく、生きるという人間の本源的営みをより豊かにし、存在の尊厳を守ることそのものであるような言葉として平和の理念を転換し、内政・外政にわたる日本の政治の行方を変えることが求められている。
 イスラーム世界の平和、今や人類の四分の一近くを占めるにいたったムスリムの尊厳抜きに、いかなる平和も構想できない。国際NGOや連帯運動ばかりではない。「戦後」平和運動そのものが、現在という「さらに切迫的に特異な世界史の転換点」(板垣)に立たされている。(なかの・けんじ 先住民族・第四世界研究)

【著者紹介】
執筆者 平山恵(明治学院大学) レシャード・カレッド(カレーズの会) イヤース・サリーム(同志社大学大学院) 役重善洋(パレスチナの平和を考える会) 藤岡美恵子(法政大学) リアム・マホニー(Field View Solutions) 長谷部貴俊(JVC) 臼杵陽(日本女子大学) 阿部浩己(神奈川大学)

内容説明

「積極的平和主義」は中東・イスラーム世界の平和を実現しない!「テロとの戦い」と「人道的介入」を超える21世紀の平和運動を模索する。

目次

終わりなき戦争に抗う
第1部 終わりなき戦争・占領・介入に抗う(「正戦」を超える「非戦」日本の貢献―シリアから考える;平和なアフガニスタンの国づくりのために、日本に期待されていること;市民が担うイスラーム/トルコの事例―社会変革と民主化におけるムスリム市民社会の役割;「中東和平」の二〇年と占領経済のネオリベラル化―イスラエルにおける排外主義の深化と新しいパレスチナ連帯の可能性;DIALOGUE1 アラブ・イスラーム世界の「サウラ」(反乱)をどう読むか)
第2部 国際人権と人道的介入(戦争を止めることが人権を守ること;人権危機における武力介入―人権運動の対応とジレンマ;「テロとの戦い」とNGO―私たちがなすべきこと;DIALOGUE2 国際人権と人道的介入―人権は武力行使を止められるか?)

著者等紹介

中野憲志[ナカノケンジ]
大阪市生まれ。先住民族・第四世界研究。外交・安保政策批判、市民社会変容論。先住民族/マイノリティの自己決定権を擁護する観点から、西洋近代国家モデルに内在する人種主義と官僚統治批判をライフワークとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。