集落営農/農山村の未来を拓く

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集落営農/農山村の未来を拓く

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  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794808899
  • NDC分類 611.76
  • Cコード C0061

出版社内容情報

1990年代の初頭にバブル経済が崩壊して以来、地域産業の現場も暗い雰囲気に覆われている。だが、全国各地の農山村地域に入ると、何か不思議な輝きに遭遇することが少なくない。そこには「農産物直売所」「農産物加工」「農村レストラン」などが展開し、年配の女性たちが賑やかに活動している。さらに、もう一歩踏み込むと、ここでは「集落営農」に取り組んでいる、という説明を受ける。
 戦後の農地解放以来、日本の農業は小規模な生産者による水稲を中心としてきた。そして、日本全体の復興と工業化が進む中で、工業部門に人びとは吸いよせられ、農業の兼業化、水稲の機械化が徹底的に推進されていった。
 それから数十年が経ち、農山村では若者の姿は薄れ、人口減少、高齢化、耕作放棄地の増大が顕著になっていく。農家の女性たちは、育児、家事に加え農地を守り、さらにパートタイマーとして働きに出かけ、その上に老親の介護まで担ってきた。だが、90年代に入る頃には育児の手が離れ、彼女たちは農産物の直売、加工に新たな可能性をみていくことになる(その経緯は関・松永編『農産物直売所』『「農」と「食」の女性起業』などに詳しく記した)。
 そして、このような農村女性の高まりの一方で、男性たちによる「集落営農」が静かに拡大してきた。富山県や島根県、広島県、山口県などの地方の現場で、30年ほど前から一部の人びとにより取り組まれてきた。機械の共同化から出発し、農地を集積して大規模経営に向かうものから、荒廃する農地を守ろうとするものまで多様である。
 この集落営農に踏み込むと、農山村の様子は大きく変わっていく。共同化への意識が強くなり、定年帰農の男性たちがそこから勇気を得て、事業の多角化、複合化を目指し、工夫を重ねていく。そして、女性たちは集落営農により基幹的な水稲から解放され、新たな余裕が生まれてくる。女性主体の「農産物直売所」「農産物加工」「農村レストラン」、男性主体の「集落営農」が両輪となり、農山村に新たな時代が到来しているようにみえる。そのいずれもが、人びとの自主的な動きとして進められているのである。(せき・みつひろ)

内容説明

共同と協業に基づく農業の新しいかたち。人口減少、高齢化、耕作放棄地増大をのりこえ、未来型農村コミュニティの創造に挑む農山村の人びと。その輝きと希望が「農業と地域の明日」を照らし出す。

目次

農山村と「集落営農」
第1部 集落営農の代表的なスタイル(富山県高岡市/兼業水田地域の全戸参加型集落営農―兼業のむらの絆を深める「岡御所営農組合」;滋賀県甲賀市/人の輪で集落の和を再生する―兼業農家集落の豊かな人材を活かす「酒人ふぁ~む」;広島県北広島町/「全戸参加型」の集落営農法人―米の直売をつうじて消費者と交流を深める「東山」;長野県飯島町/「地域複合営農」を目指す取り組み―営農センターを中核とする「飯島町方式」)
第2部 経験を重ねる集落営農(新潟県佐渡市/離島で次世代につないでいく集落営農法人―三〇年の歴史を重ねる「長畝生産組合」;岩手県花巻市/宮沢賢治の里で協業化を進める―地域農業のあり方をリードする「鳥喰生産協業」;島根県雲南市/究極の中国山地型集落営農―作業者を雇用、夫人たちは農村レストランを展開「槻之屋ヒーリング」)
第3部 集落営農と地域づくり(埼玉県小川町/有機農業で集落の未来を拓く下里地区―美しく豊かな有機農業の里を守る「下里農地・水・環境保全向上対策委員会」;高知県本山町/地域まるごとブランド化に向かう集落営農―「こうち型集落営農」のモデル「吉延営農組合」;北海道栗山町/三つの集落営農組織の新たな農業の展開―多角化に向かう「粒里」「きなうすファーム」「湯地の丘自然農園」;熊本県水俣市/地域ぐるみでの元気な農村集落の再生―「村丸ごと生活博物館」の取り組み)
「集落営農」の未来

著者等紹介

関満博[セキミツヒロ]
1948年富山県生まれ。1976年成城大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。現在、明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授、博士(経済学)

松永桂子[マツナガケイコ]
1975年京都府生まれ。2005年大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程単位取得。現在、大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授、博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

2
確か、広域農道には道の駅がある、飯島町で、SBCラジオともラジの収録があった(今年の夏)。立川談慶師匠が収録に訪れ、イベントとして好評だったようだ。その飯島町に、キノコや果樹、花卉といった農産物豊富な6次産業化している道の駅の魅力が、ローカルメディアによるイベントで活性化に貢献しているのも魅力的であろう。複合農業で多品目化により魅力を高めているのが伝わってくる。伊那谷は河岸段丘で天竜川の両岸が開けているパノラマが美しい景観を有している。集落のイメージは扇状地のような山間地をイメージするが、スクラムが立派。2012/10/02

パックマン

1
戦後からの村落の変容を知れた。具体的に書かれていて分かりやすい構成。2019/06/16

農&iot

1
様々な集落の事例2018/05/22

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