フェアトレード学―私たちが創る新経済秩序

個数:

フェアトレード学―私たちが創る新経済秩序

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ A5判/ページ数 338p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794808332
  • NDC分類 678
  • Cコード C0036

出版社内容情報

市場を万能視するネオリベラリズム(ネオリベラリズム国)に駆られたグローバリゼーション。そのもとで利潤の最大化のみを追求する弱肉強食の争いがこの星全体を包み込み、人びとの生活や環境にただならぬ災禍をもたらしてきた。植民地時代から農産物等の輸出に依存するよう仕向けられてきた途上国では、人びとが価格の下落と買い叩きに呻吟してきた。さらにそこへ、先進国にとって都合のいい「貿易自由化」が押しつけられ、人びとの窮乏に拍車をかけた。
拡大する南北格差と蔓延する貧困。それを解消すべく途上国側が真に求めてきたのは、「援助ではなく貿易」だった。それもただの貿易ではない、「公正な貿易」である。その求めに応じて北の市民団体は、南の零細な生産者が作った産品を、人間らしい生活を送ることのできる価格で買い入れ、運動に共鳴する市民/消費者に販売することで支援してきた。「フェアトレード」である。
 細々と始まったこの草の根活動は次第に人びとの共感を呼び、いまや一つの社会現象となって世界に広がっている。その起爆剤となったのは「フェアトレード・ラベル」の仕組みである。ラベルは狙い通りに一般の企業を引きつけ、フェアトレード市場を急成長させることに「成功」した。が、生産者に寄り添って地道に活動してきた団体にとってそれはフェアトレードの変質と映り、ラベルを警戒し、批判する声が強まっている。
生産者の人びとに尊厳を取り戻すだけでなく、貿易やビジネス、経済のあり方そのものを根本から変革しようとするフェアトレード。それだけに、理念を貫きつつ、現実の社会において共感の輪を広げていくことは容易ではない。
 本書は、フェアトレードの誕生と発展の経緯を跡づけるとともに、その理念や試みが私たちの経済・社会・政治の世界にどれほど広がり、浸透しているのかを検証する。また、フェアトレードに対する「右から」「左から」の批判にも耳を傾け、その課題を明らかにする。フェアトレードの軌跡、現状、課題・争点等を網羅的・体系的に把握し、巨視的な観点からフェアトレードの意味づけを試みるという意味で「学」とした次第である。これから本格的にフェアトレードを学ぼうとする方々に入門書的に使って頂ければ幸いこの方ない。

内容説明

フェアトレードが必要とされる背景や、その発展の軌跡を追うとともに、フェアトレードの理念や試みが私たちの経済・社会・政治の世界にどれほど広がり、浸透してきたのかを検証する。また、フェアトレードに対する「右から」、「左から」の批判にも耳を傾け、その課題を明らかにする。フェアトレードの軌跡、現状、課題・争点等を網羅的・体系的に把握し、巨視的な観点からフェアトレードの意味づけを試みる。

目次

なぜフェアトレードなのか
フェアトレードの軌跡
フェアトレードのネットワーク化と基準化
フェアトレードの現在:その認知度と市場
生産者へのインパクト
企業セクターへの広がりと深まり
政府セクターへの広がりと深まり
社会への広がりと深まり
フェアトレード的イニシアチブ全盛とその意味
フェアトレードへの批判1:右からの批判
フェアトレードへの批判2:左からの批判
フェアトレードの拡大と深化
フェアトレードの課題とこれから

著者等紹介

渡辺龍也[ワタナベタツヤ]
東京経済大学教員。東京大学教養学部国際関係論分科(学士)、タフツ大学フレッチャー国際法外交大学院(修士)。NHK記者、在マレーシア国際機関職員、国際協力NGOセンター(JANIC)調査研究主幹、日本国際ボランティアセンター(JVC)ラオス事務所長を経て、2000年より現職(国際開発協力、NPO論担当)。ラオス(1996~2000年)では森林保護・自然農業普及活動に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kyoko

4
フェアトレードについて、学問的に知ることができる。様々な角度から論じられているので分かりやすい。2012/10/10

ss

3
フェアトレードに興味があり読み始めたけれど…安易な好奇心で手に取ったもので、ちょっと待って!どういうこと?と調べたり右往左往。何かを安く買えるということを疑い始めて読んだ本だったけど、読んで良かった。正直10年以上前の本なのでもっと最新の情報も得ないといけないが。 2022/12/232022/12/23

壱萬弐仟縁

1
公正貿易。これを実現するには、自由貿易の枠組みではなかなかできたことではない。対話・透明性・敬意の精神に根差した貿易パートナーシップ(p.3)と定義される。阻害された貧困者を包摂する、という意味では、排除しない社会を志向していると思える。FTの意義だけにとどまらず、批判も左右両派を紹介し、克服すべき課題を明らかにして、市民が積極的にかかわることで変革を試みる方向性を与えている。2012/04/27

あゆさわ

0
だいぶ前に進められた本だったのですが、やっと読み終えました。フェアトレードの起源、変遷、発展、批判への反論など包括的に網羅していてすごくためになります。これ一冊読むだけでフェアトレードについて大体の知識がつきます。面白いし、よくできてるなぁと思いました。2015/08/11

ふさたろう

0
日本人が1人あたり1年に購入したフェアトレード商品わずか11円。スイスではコーヒーに占めるフェアトレード産品の割合が5割なのに。「質が悪くて高いけど、可哀想だから買ってあげる」というイメージが日本人にはあって(かつては確かにその一面もあったけれど)、浸透しない。「援助ではなく、貿易で自立を!」を目指す。2013/06/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/615238
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。