明日なき森―カメムシ先生が熊野で語る

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明日なき森―カメムシ先生が熊野で語る

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  • サイズ A5判/ページ数 293p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794807823
  • NDC分類 462.166
  • Cコード C0040

出版社内容情報

紀伊半島の自然相から、私たちが自然と付き合う方途が見えてくる!熊野の森に半生を賭けた生態学者の講演録。

紀伊半島の生物相は「変わっている」。昔から南方系の虫と北方系の虫が入り交じって暮らしているし、高山性の動植物が標高の低いところに生息し、海岸性のものが山奥に棲んでいる。およそ「教科書的でない」この地域を、生涯をかけてつぶさに実地調査した男がいた。和歌山県生まれの昆虫学者・生態学者、後藤伸(一九二九~二〇〇三)である。彼も当初は「紀伊半島は変わっている」と思い、照葉樹林に包まれた熊野の山々に魅せられ、足繁く通いつめた。その調査の過程で発見した多数のカメムシにちなんで、「カメムシ先生」という愛称がついた。
 しかしのちに後藤は、全国の自然を観察し比較した結果、紀伊半島は特殊な地域ではなく、これが本来の日本の自然の姿だと結論づけるにいたる。かつて関東から西南日本を覆っていた照葉樹林は人間の手で破壊された。紀伊半島に教科書通りでない=日本の自然本来の生物相が残ったのは、山を活かして守った古人の叡智によるところが大きい。後藤の調査と研究には、われわれ人間が自然とどのように付き合うべきかについての多くの示唆が含まれている。
 昭和三〇年代に全国を席巻した拡大造林がもたらした種々様々な環境問題は、はかりしれない負の影響を後世に残した。後藤は「熊野の森ネットワークいちいがしの会」を組織して照葉樹林の復元に取り組み、晩年の大半の時間を講演に費やして訴え続けた。本書は、この「いちいがしの会」設立一〇周年を機に、後藤の講演録をメッセージとしてまとめたものである。本書が環境問題に取り組む多くの方々の心に届くことを願ってやまない。(玉井済夫=いちいがしの会副会長)

内容説明

本書は、後藤伸の一九九八年から二〇〇二年までの五年間、採録されたものだけでも三三回に及んだ講演のなかから数編を選び編集したものである。

目次

第1章 照葉樹林の昔日―栗栖太一物語
第2章 虫たちからの告発
第3章 常識を覆す生きものたち
第4章 生物の空間を創る
第5章 巻き枯らしで森を取り戻せ―日置川の半世紀
第6章 修復の世紀へ向けて―富田川で考える「水の自然」

著者等紹介

吉田元重[ヨシダモトシゲ]
1930~。由良町生まれ。由良町在住。後藤伸の同郷で古くからの昆虫仲間。甲虫類を専門に、後藤と共に博物的な視野での生物調査研究を行い、紀伊半島各地や海外への採集旅行などに同行した。それ以外にも自然調査、自然保護活動、大塔山系伐採反対運動、天神崎、神島など、様々な活動で行動を共にした。元高校教員、由良町文化財審議委員長、和歌山県立自然博物館協議会会長、和歌山県自然保護調査会事務局長、元県立自然博物館友の会会長など

玉井済夫[タマイスミオ]
1938~。新宮市生まれ。田辺市在住。東京教育大学理学部大学院修士課程(生物学専攻)修了後、大阪府および和歌山県で高校教員を務めながら両生類・は虫類の調査研究を続ける。後藤の長年にわたる同僚であり研究協力者。大塔山系をはじめ、神島・天神崎などの調査に参画。現在、いちいがしの会の副会長ほか、田辺市文化財審議委員、南紀生物同好会会長、和歌山県自然環境研究会会長、財団法人天神崎の自然を大切にする会や社団法人日本ナショナル・トラスト協会の理事を兼任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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とり

0
トトロの先がわかるかも。2014/06/11

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