出版社内容情報
★朝日新聞6/28(夕刊)『花まる先生・公開授業』で紹介!
埼玉・狭山市立掘兼小学校 岩瀬直樹先生
“私の作文どうですか”
「ただいい文章が書ければいいわけじゃない。書いた作品を友だちと読み合って、学び合うことが狙いです」
2-13-9-5」と「18-6-3-1」は、ある小学校四年生のクラスで新学期早々の四月と学年の終わり近くの一月に実施したアンケート結果です。何の結果だと思いますか?
これは「作文を書くことは、好きですか?」という問いに対する回答数です。各々四つ並んだ数字のうち、一番目は「とても好き」、二番目は「どちらかといえば好き」、三番目は「どちらかといえば嫌い」、四番目は「とても嫌い」と答えた生徒の数なのです。「作家の時間」を実践したクラスでは、似たような結果が小学校二年生以上で出ています。
なぜこのような結果が出るのか、「作家の時間」を一年間体験した小学校六年生は次のように説明してくれました。「『作家の時間』は、自分で書くことを決められるからやる気になるんだと思う。自分で決めるのは大変だけど、決まれば一気に書ける。友達に相談するのも大きい。助けを求められるから。あと、自分の作品を公開できるから! あの“作家の椅子”が、作家になったような気分にしてくれる!」
また、小学校五年生を担任している教師は、「作家の時間」について次のように話しました。「“子どもたちが自ら作家として考え、悩み、気づきながら自分で書くことを進めていく”という『作家の時間』のプロセスの中に、子どもと教師のキャッチボールや、子ども同士でアドバイスしあうなど、いろいろな要素が詰まっているのです。今まで自分が行ってきた授業形態が、はたしてほんとうに子どもたちに学ぶ力をつけていたのか、と考えさせられました。」
本書は、『ライティング・ワークショップ』に出合った七人の教師の実践の記録です。(吉田新一郎 ラーンズケイプ代表)
* ライティング・ワークショップ “本物の「作家」になる”体験を中心に据えた、ワークショップ型の新しい授業形態。「作家の時間」はその授業を指す。子どもたち自身が何を書くかを決め、各々「作家のノート」を持って題材集めや下書きをし、作品を仕上げていく。完成した作品は、教室の中に設けられた「作家の椅子」に座ってクラスの前で発表する。
編著者 プロジェクト・ワークショップ(岩瀬直樹 岩瀬さやか 甲斐崎博史 金子文昭 菊地博之 小坂敦子 本田陽志惠 吉田政晃 吉田新一郎)は、「欧米で主流になりつつある極めて効果的な教え方の一つであるワークショップの学び方・教え方を日本の実情にあった形で実践し、その学び方・教え方を各教科領域で普及させること」を目的としたチーム。
内容説明
子どもたちが本物の「作家」になれる!書くことが大好きになる画期的な学び方。
目次
1 1時間の流れ(ミニ・レッスン;書く時間とカンファランス;共有の時間)
2 作家の仕事のサイクル(作家の仕事場づくり;題材集めから下書きへ;修正;校正;出版;評価)
3 ある教室の風景―作家の時間を経験した子どもたちと教師たち(『ライティング・ワークショップ』に出合って;1年間の子どもの成長―作文が大嫌いだった粕谷君;教科書作品の活かし方)
資料
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